追記(2022年8月23日):一部のSNSで留学生も奨学金が対象となるというようなポストがありましたが、ホイクぺディアスタッフが事務局と確認したところ、残念ながら留学生は今だ対象外との回答がありました。アップデートがあり次第追記をいたします。
関連記事→『2019年度予算が早期終了。保育士を目指す学生のための奨学金。』
先日掲載した「ナニーで永住権取得の記事」にも関連しますが、カナダの積極的な移民政策により、とくに働き盛りの20代〜30代が移民をしやすいようになりました。
教育制度に定評があるカナダでは全人口の1%に相当する30万人以上が移民であり、その多くに家族でのカナダ移住や、移住後に出産してそのまま家族を形成する、というようなケースが挙げられます。
結果として子どもの数が年々増えてきており、BC州は現在深刻なチャイルドケアワーカー不足の状態にあります。
温かい気候のためか、BC州はカナダの中でも一番人気の居住地域となり、バンクーバー近郊都市はこの数年間で人口が6%も増えました。
人口減少・少子化が社会問題になっている日本では考えにくい事態ですよね。
かく言う本記事を書いている私も、10年以上前にカナダに移住して子どもが2人いますが、保育園を探すのに非常に苦労しております。
そういった理由を背景に、カナダ、とくにBC州は、2018年より多くの税金投入を決めました。
州が税金を使って、無条件に保育士の賃金を時給1ドルアップとしました。
これが2年間続きます。
1年間で18万円程度、2年目には35万円程度になるので非常に嬉しいですね。
こちらについては昨年12月にTomokaさんが詳しく説明しているので、こちらの記事をご覧ください。
今回の記事の本題はこちらとなります。
8900人。
これは何の人数だと思いますか?
これは、2028年までに想定される不足する保育士の数です。子供の数が増えているので、簡単に定義することはできませんが、「定年を迎えてリタイアする保育士の人数」と「新たに保育士として仕事に就くであろう人数」の差というイメージでしょうか。
年間8900人分の保育士が足りてない…これこそが「州政府による保育士という職種の優遇」の理由であり、「保育士としてビザが取りやすい」理由です。
州政府は保育士の人数を増やすための政策として、保育士の資格を取得したい方の経済的負担を軽減する為に還付型の返済不要の奨学金制度を開始しました。
この制度の5つのポイントは以下の通りです:
資格 | 期間 | 費用 | 還付額 |
---|---|---|---|
ECE Basic | 46 Weeks | C$19,000 | C$10,000 |
ECE Basic + ITE | 66 Weeks | C$26,000 | C$14,000 |
ECE Basic + ITE + SNE | 77 Weeks | C$32,000 | C$18,000 |
3年間で$1300万(約12億円)程度が今回の学費に対する奨学金に使われると発表されており、ホイクペディアでは、3年ではなく2年程度で終了するのではと予想をしております。
保育士という仕事は、日本でもカナダでも決して楽な仕事ではありません。
人生で一番重要な時期とも言える0〜5歳の子どもに多大な影響を与えることになる、大変なことも多いですが非常に大きなやりがいを伴う仕事です。
日本でも、保育士不足が大きな問題ではありますが、まだまだ仕事の大変さを十分に理解されていないケースが多いこともまた現実です。
今回の発表は、海外で保育士をするということを考えている方現役の保育士や幼稚園教諭の方だけでなく、
長期的な武器となる専門的知識をつけて転職したいと考えている方や、今から日本で保育を学ぼうと考えている方にとっても、選択肢を大きくする非常に良い機会だと思います。
ホイクペディアをご利用して留学をされる方には留学の手続きだけでなく、お仕事紹介や、今回の記事で紹介をさせていただいた奨学金申請も無料でお手伝いしております。
また、現在留学中の皆様も何かご質問やご希望等がありましたらご連絡ください。
「我こそは海外で保育士をしてやろう」という方、金銭的な理由で「いつ一歩を踏み出そうか」とタイミングを伺っていた方、この機会に是非お問い合わせください