昨日日本の総裁選があり岸田氏が勝利しましたが、カナダでも約１週間前に第44回連邦下院議会選挙が行われ、ジャスティントルドー首相率いる与党自由党が勝利しました。
自由党の公約の中にはコロナ対策、不動産の高騰についての対策、環境保護など様々ありますが、中でも保育士に注目して欲しい公約に$10 a day childcare (1日10ドル保育園)があります。これは以前から言われてきていることですが、自由党が勝ったことで続投されることが決定しました。
カナダの問題の一つに高額な保育料があり、低所得家族にとってだけでなく多くの家庭でチャイルドケアの利用がとても大きな負担になっています。地域によっては家賃や住宅ローンの支払いと同じく、月額10万、高いところでは20万円にもなるところも珍しくありません。そこで出来たのが$10デイケア。これは家庭の負担額は１日$10ドルとし、残りは国や州が負担するので、安い保育料で保育園の利用を可能にし働ける人の数を増やそうとするのが目的です。
詳しく知りたい方はこちらのリンクよりご覧ください。
ホイクぺディアのあるBC州でも一部試験的に始まっている$10デイケアですが、来年の終わりまでに保育料の半額を目指しています。
これを6歳以下の全ての子供たちを対象に5年以内に完了予定です。
既に始まっているので現役保育士の方はご存知だと思いますが、2018年9月からスタートとしたBC州政府による+$2の賃金底あげに始まり、2021年9月からさらに中央政府からの+$2アップとなりました。
フルタイムで働く場合だと月額6万円程度の給料アップということになります。
平均給料は最低時給$25までに引き上げ、福利厚生も充実される予定です。（賃金はインフレ状況によりさらに上がることもあります）賃金の引き上げによって資格のある保育士人材の確保が目的です。
また現在保育士として働いている人、これから保育士を目指す人へのトレーニングなどにも予算が組まれ保育士の質も上げていこうという計画です。
家庭への保育施設利用促進、保育士を増やす政策があっても、肝心の保育園の数が足りていないと話になりません。新しく保育園を開園したい事業者には、開園にあたり最大3ミリオン（2億5000万円程度）の補助金を出し、保育園の数を増やす政策も同時に行われています。
詳しくは以下から。
特にバンクーバーエリアでは保育園不足も問題で1年待ちは当たり前です。働く親は”入れれば質は二の次”ということも多く、この問題に対して運営側に予算を組むことで、質の高い保育施設の増加を目指します。
自由党はカナダの外国人受け入れに対しても寛大な政策をしいています。
年間30万人程度だった移民受け入れも40万人程度に増やし、カナダ経済に貢献できる外国人の受け入れを進めます。
※対人口比率では日本の約3倍
チャイルドケアの需要を増やし、それに伴う保育士増加政策、さらに外国人の受け入れ制度の充実を一貫して進めるカナダ政府の明確な意図が感じられます。
早期学習と育児システムを構築するで、新しい雇用を生み出し、中間層を成長させ、女性の労働力への参加を増やし、最終的にはカナダの経済成長を推進していくという政府の計画はこれからカナダで保育士を目指す方にとっては朗報ですね。
保育施設が増え、今でも高い保育士需要がさらに高まることを考えると、外国人が保育士として就労ビザ、永住権を取得するにも追い風です。
ホイクぺディアはカナダで保育士を目指す方の為のサービスを提供しています。日本の保育士免許をお持ちであれば免許の書き換え、免許をお持ちでなければ学校のご紹介、就職斡旋、移民サポートを行なっておりますので興味のある方はそれぞれのページよりお問い合わせください。
