日本ではあまり浸透していませんが、カナダの小学校では毎年2月21日に【Mother Language Day:母語デー】をお祝いします。保育園の場合はMulticultural Diversity (多文化多様性)テーマとして取り上げるところが多いような印象です。
これは母語の保護、言語文化の多様性の促進を目的として、国連によって1999年に制定されました。カナダは多民族国家なので、様々な人種・言語・文化の違いが日常的に見られます。そういった背景もあって日本より浸透しているのかなと思いますが、違いを尊重する子を育てるためにも日本でも広まって欲しいものです。そこで今回は【Mother Language Day:母語デー】を子供達と一緒にお祝いするための簡単楽しいアクティビティー(絵本・歌・アートなど)をご紹介します。
色々な言語で書かれた本を図書館などから借りてきて子供がアクセスしやすい場所に準備。意味がさっぱりという本でも、日常目にしない文字で書かれた本を準備できるといいですね。世界中の現用文字は28種類あるそうなので、色々見つけられると大人でも楽しめそうです。
教室内のアイテムに、異なる言語の単語をラベルとして貼る。異なる言語で書かれた単語に触れる機会を提供することで、子供達の文字に対する興味がもっと湧いてきそうです。
地球儀を使って、自分たちが住んでいる所など世界の国々に触れる機会を作って興味を持ってもらえるといいですね。子供達はくるくる回すのが楽しいと遊び出すかもしれませんが、それもよし。回し始めたらゲーム形式にして、自分の住んでいる所を指でピタッと止められたら勝ちというゲームにしても楽しそうです。
可能であれば、多言語を話すファミリーを招待して歌や話を共有してもらう。これにより新しい音や単語に触れることができ、言語の多様性をもっと身近に感じることができそうです。
子供達に異なる言語でシンプルなフレーズを教える。”こんにちは”、”ありがとう”、”さようなら”など、異なる言語で簡単なフレーズを教えることで、異なる言語を話す人々との交流に自信を持つことができます。いつも歌うハローソングを色々な言語にアレンジして歌ってもいいですね。
主人公の女の子が近所に住んでいる色々な国籍の人にあいさつをしていくお話。スペイン語・英語・フランス語・日本語・中国語etc…
一緒にお散歩している犬のコミュニケーションにも注目です。
カナダの場合は多国籍なので、子供達の中で2ヶ国語を話す子にネイティブ発音で言ってもらいながら読み進めたりもできるのでオススメです。
自分の肌の色と似た色の絵の具で作って手形を作ってみたり
紙皿に自分の肌の色と似た色で自分の顔をペイントしてみるというのも楽しそうですね。
簡単に作れそうな他国のおやつを子供達と一緒に作ってみる。日本でも輸入食品のスーパーなどに行くと日本でも面白いアイディアが浮かびそうです。
メキシコのタコスやトルティーヤにチーズを挟んだキャサディアはカナダの子供達が大好きな食べ物の一つなので日本の子供達にも気に入ってもらえると思います。
外国の文化や言葉を身近に感じてもらえるようなアクティビティーをご紹介させてもらいましたがいかがでしたか?
幼児期から国籍や文化や言語の違いを知ることは文化的な多様性に対する理解を深めることになります。それに合わせて自分自身の文化や言語、価値観に興味を持つきっかけにもなります。多言語に触れることで得られるコミュニケーション能力の向上、幼児期に複数の言語に触れることで得られる言語能力そのものの向上という点から見ても【Mother Language Day:母語デー】が日本でも広まっていくといいなと思います。
この日だけに限らず、Multicultural Diversity (多文化多様性)をテーマに子供達と異文化理解を深めてくださいね。