現在カナダで保育士になるため、カレッジに通っています、現役学生のSachikoです。今日はカナダのカレッジで学んだ保育園で使える“アクティビティ”のお話です。
Early Childhood Education basicコースの科目の Creating Resourcesにあたります。
このコースでは、言語力と文学への興味・理解をサポートすることのメリットやその方法を学んでいきます。授業内では子どもたちがクラスで遊びながら学べるアクティビティについて調べたり、サークルタイムの練習も兼ね、絵本の読み聞かせやフェルトボードストーリー、人形を使ったパペットストーリーなどを授業中に一人一人先生役となり発表をしました。
カナダのほとんどの保育園ではサークルタイムといって、一人の先生が主となり、クラスの子どもたちが参加できるグループでのアクティビティの時間があります。過去にも沢山のサークルタイムに関する記事がありますが、Tomokaさんのこの記事が参考になると思います。これからカナダで保育士を目指す方はぜひチェックしてみてください。
カレッジに通い始めてすぐはとにかく情報が大事になると思います。保育園のアクティビティに使える絵本やフェルトストーリー、人形劇のキットが借りることのできる施設があるのです。ワークショップなどもあり、保育士になってからも役立つ情報が得られるのでぜひ知っておくとお得だと思います。こちらの記事で、施設の情報が記載されています。
カナダの保育園では使われることも多い、フェルトボードストーリー。私は、こちらで人気の絵本”Pete the cat five little ducks”のフェルトストーリーを作成し、授業で行いました。このお話は主人公の猫Peteと遊んでいた5匹のあひるが、1匹ずついなくなり、最後にはみんないなくなってしまい、悲しんでいるPeteでしたが、どこからか鳴き声が聞こえ行ってみると、5匹のあひるたちとまた再会できたというお話です。
「1,2,3,4,5」と数を数える練習にもなりますし、みんながいなくなってしまったときには「0」の概念についても学ぶことができます。子どもたち役をしてくれているクラスメートに“これは何色かな?”“あひるは何匹いるかな?”“Peteはあひるが1匹もいなくなっちゃって今どんな気持ちかな?”と沢山話しかけながら、物語をすすめていきます。
人形を使ったパペットストーリーでは、私は絵本の“TEMPLETON GETS HIS WISH”の主人公Templetonを登場させお話をはじめました。
パペットは子どもたちの興味をひくための最初のattention grabberとしてよく使われます。「今日はお友達を連れてきたよ~、みんなで一緒に名前を呼んでみよう~!」と、一緒に参加してもらうこともできます。人形の話し方に強弱つけたり、スピードを変えたり、子どもたちの興味が続くように、お話の世界に引き込んでいきます。
私が用した、このお話では、主人公のTempletonがお母さんやお父さんに、“部屋を片付けなさい”“お風呂ではしっかり体を洗いなさい”といつもいろいろ言われ、弟とは自分の好きなおもちゃをシェアしなければいけない、そんな毎日が嫌になり、魔法の石を使ってみんなを消してしまい一人になる願いを叶えます。最初は思う存分遊び、好きなことをやり、楽しんでいたTempletonも、段々と寂しくなり、やっぱりみんなで過ごせるのが一番だと気づき魔法を解きます。そのあとは、家族と仲良く暮らしましたというお話です。
機嫌が悪い状態をさす”cranky”や”grumpy” など感情を表すボキャブラリーや家での過ごし方のボキャブラリーが沢山出てきます。子どもたちとの日常生活にも似ているお話なので、子どもたちも自分事に置き換えて楽しめる作品としておすすめです。
このアクティビティは絵を見て順番通りに物語を並び替える遊びです。私が描いたお話は皆さんご存じ、3匹の子豚です。(カナダでも有名でした!)絵を見ながら、子どもたちに順番を考えてもらうのですが、その際にも「ぶたさんは何て鳴くかな?」「わらでできた家、木でできた家、レンガでできた家、どれが一番頑丈だと思う?」「おおかみはこの時どう思ったかな?」など、子どもたちの思考を広げられるよう質問を沢山していきましょう。
私は日本での保育の経験もないので、実践編の課題は大変ですが、授業中に友達の実演もみることができたり、先生からもフィードバックがもらえてすごく勉強になります。保育カレッジのいいところとして、実演しているときも、他のクラスメートの子たちも一緒になって歌ってくれたり、踊ってくれたり、子ども役になりきってくれるので、こちらもやっていて楽しいです。
他にもEarly Childhood Education basic コースでは様々なことを学ぶことができます。現役学生としてどんなことを学んでいるのかこれからも発信していきたいと思います。