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コロナ状況下のホイクペディアの運営状況報告と今後のカナダ保育業界への考察

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こんにちは、ホイクペディアを運営しております、COSカナダ留学サポートデスク代表の藤井です。いつもホイクペディアをご覧いただき、本当にありがとうございます。

3月中旬から本格的なロックダウンがカナダでも始まり、日本人を含めた外国人のカナダへの入国規制が設けられました。一部例外はあるものの、入国規制は留学生も対象になっているため、留学業界への影響も決して小さくありません。そのため、特に語学学校や弊社のような留学エージェントが倒産してしまうのでは?というご心配のお声も伺い、さらにコロナ収束後のカナダの雇用状況が見えない中、ご渡航直前でご留学をキャンセルされる決断に至った方もいらっしゃいました。

今回はいつもと違う趣旨になりますが、弊社の近況報告及び、現状のカナダ国内の保育業界の推移を3つに分けて話したいと思います。

  • ホイクペディアや、現地の学校は大丈夫なの?
  • コロナ収束後の保育士需要の考察
  • 昨今の移民政策を見て考えられること

1.ホイクペディアや、現地の学校は大丈夫なの?

結論から申しますと、大丈夫です。
今回、カナダ政府は中小企業に向けて以下の施策を発表しました。

  • 従業員の給料75%補助(三ヵ月)(CEWS)
  • 家賃の75%補助(三ヵ月)(CECRA)
  • 4万ドル(約320万円)の長期・無利子ローン、うち1万ドルは返済不要(CEBA)

こういったカナダ政府の手厚い補助により、在庫を持たない留学エージェントや学校は人件費、家賃などの、経費の大部分を占める支出が大きく軽減され、継続的に事業を続けています。私たちCOSカナダ留学サポートデスクも例外ではなく、上記の政府補助を受けながら現在も問題なく通常営業をしております。

コロナが発生して早5ヶ月が経過し、世界的にも大々的な対策が様々行われてきた中、最近は経済活動再開に向けてのニュースが流れるようになり、新しいお問い合わせやお申し込みも以前のように頂けるようになりました。コロナが完全に収束するまでは楽観は許されませんが、皆さまのご留学準備ができる限り円滑に進むようサポートさせていただいておりますので、どうか安心してご相談ください。

余談ですが、中小企業の援助のみではなく、保育士(留学生を含む)として働く個人への援助も充実しています。フルタイムで働いている人であれば多くの方が下記の全てに該当し、4ヶ月間で合計100万円相当の手当てがカナダ政府からもらえることになります。

  • 月額2000ドルの補助(四ヵ月)(CERB)
  • 月額1000ドルの補助(1回)(B.C. Emergency Benefit for Workers)
  • 月額300-500ドルの家賃補助(三ヶ月)(BC Temporary Rental Supplement)

2.コロナ収束後の保育士需要の考察

カナダ政府の手厚いサポートがありながらも、特に在庫を多く抱えるような業種は、コロナの影響でやむなく倒産となる企業が増えていくことが予想されます。経済活動再開後に復職できない人が出ることを意味しますが、この影響で日本人を含む外国人は就職やビザの取得が難しくなるのではと考えられています。

しかしながら、”保育士”に関してはそうはならないというのが私の考えです。根拠として以下2点が挙げられます。

2-1.保育園を守るための政府の特別措置

コロナ収束後の社会復帰を見据えた時に、子どもを預けられないことで復職できないという事態を避けるべく、保育園事業者に対してはさらに特別な補助が出ています。やむを得ない一時的な休園や、営業はしているが空きが多い場合など、金銭的な理由で保育園が閉園とならないようカナダ政府が支援しています。保育園が守られて残るということは、経済活動再開後はたくさんの保育士が必要になることを意味します。

参照:BC州政府による、チャイルドケアプロバイダーへの助成金ページ

2-2.保育士の需要はコロナ収束後も高い

一般事務やサービス業など、資格が不要な仕事は多くありますが、”保育士は資格が必要”な職種です。もともとカナダは深刻な保育士不足のため、経済活動再開後も需要が高いことが予想されますが、保育士資格が必要なため簡単にはなれません。いくら保育士の需要が高くとも、すぐに復職したい人が資格取得のため保育学校に通い直すのは難しいため、保育士であれば日本人も就職やビザの取得が有利であると考えています。

以下は2019年のデータですが、2029年までに8,610人もの保育士が不足していると予測されています。約半分の4470人は現在働いている保育士さんが退職することで生まれる需要、もう半分の4150人は経済成長に伴い新しく必要となる保育士の数とされています。州の人口の1%に相当する、5万人程度の人口増加があることが背景です。

3. 昨今の移民政策を見て考えられること

コロナがカナダで急速に拡大し始めてから約1ヶ月半、すでにカナダの移民政策にも変化がありました。”BCPNP”と呼ばれるBC州独自の永住権申請方法において、一部の職種がBCPNPの対象から外されました。BCPNPはカナダの永住権を取得する上で有力な申請方法の1つですので、申請者の経歴によってはこの変更を受けて永住権が取得できなくなったケースも出ています。BCPNPに関しての細かいルールは割愛しますが、この変更に伴う州政府の意図はおそらく以下の2つだと考えます。

・コロナの影響で失業率が増加しているため、カナダ人の雇用を優先的に促進したい。
・カナダ人を優先した上で、それでも不足している職種を限定し、外国人の永住権取得を促進したい。

例えば前途した一般事務やサービス業などが一部対象外となりましたが、保育士は引き続きBCPNP申請が行える職種として残っています。上記2点を踏まえても、”永住権取得を目指す外国人保育士は必要”と判断された、ということだと考えます。なお、コロナ状況下も引き続き就労ビザの審査は行われていますが、現時点で弊社がサポートしているケースでのビザ却下は発生しておりません。

まとめ

少なからずホイクペディアもコロナの影響を受けているのが事実ですが、カナダ政府からの支援や、現地で需要が高い”保育”を扱っていたという点が幸いし、現在も通常通り運営ができております。現地での保育士就職状況に関しても少しずつ戻ってきており、コロナ収束後は以前の安定した状態に戻ると推測しています。

ロックダウン、経済封鎖、国境封鎖、想像すらもしたことがなかったことが次々と起こり、普通のことができなくなっただけでなく、大切な行事さえも強制的に中止せざえるを得なくなり、改めてタイミングの重要性を感じさせられました。

・やりたいことはやれる間にやってしまう。
・今までと同じことをやっていると簡単に通用しなくなる時期がくる。

今回のコロナの影響で、私が感じた事です。

将来振り返った時に、あの時に変化できたから今がある。そう思えるようなきっかけになれば素晴らしいですね。

保育士専門留学エージェントとして、これからも一人でも多くの保育士の役にたてるよう、スタッフ一同励んでまいります。引き続き、ホイクペディアをよろしくお願いします。

COSカナダ留学サポートデスク代表 藤井 佑耶

この記事を書いた人
主にカナダBC州で保育留学をお考えの皆さんのお手伝いをさせていただいています。カナダ保育に関するご相談はお問い合わせフォームからお気軽にくださいね!
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