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日本で保育士未経験ですが!!カナダの保育のいいところを書いてみます。-デイケアの教育方針編-

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皆さん、こんにちは。カナダ・バンクーバーで保育士1年目のTomokaです。さて、前々回から書いております「日本で保育士未経験なくせして!(更に言うならばカナダでもまだ保育士1年目なくせして!)カナダの保育のいいところや微妙にう~んなところを語ってやろうじゃないの!!」って言う、自分の立場を完全に無視した何とも偉そうなことをテーマにした(汗)記事を連日お届けしております。

さて、今回は最終章のデイケア編その1の教育方針編をお届けいたします。

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カナダBC州のデイケアにおけるデイケアの環境のいいところ

きっちりとした規則がない

これはメリットとデメリットがあると思うのですが、個人的にはこのユルユル具合は嫌いじゃないです(笑)。まず、日本は島国と言うのもあって日本人以外の人種ってあまり見かけないじゃないですか。最近こそ外国籍の方を日本のあちこちで見かけるようになりましたけど。それもあって、みんな黒髪で黒又は茶色の瞳が当たり前な環境だから、少しでも異なっていると目立ってしまうんですよね。以前mayさんが書かれているこちらの記事(日本の”地毛が茶髪の高校生の訴え”に、カナダで働く教育者として思うこと)がそれを如実に表していると思います。

mayさんも書かれているように、カナダには色々な人種の人たちが住んでいます。私の勤め先にはカナダ人だけでなく、フランス人や中国人の子どもたちもいます。それぞれ金髪、黒髪、金に近い茶髪、普通の茶髪で瞳の色は黒、茶、青、グレーに近い青など様々。毎朝髪をワックスできっちり固めてキメてくる男の子もいれば、耳にピアスをつけてくる女の子もいます。ちなみに私が今まで勤めていたデイケアでは黒のドレッドヘアに輪っかのピアスを両耳に付けてくる女の子もいました。輪っかのピアスを両耳に付けるのは、日本人の私の個人的な意見なんですが、少し危なくないかなーなんて思ったりするのですが、デイケアの保育士さんがその子に何か言うというのはありませんでした。

これら全て、日本だったらネガティブな意見になっちゃうのかなって思いました。実際に教育現場にいた私は、頭髪指導されている先生の姿やそれを聞いている子どもたちや親御さんを見てきました。改めてこれが国の違いなんだと思いました。

 

色々な教育方針がある

こちらは機会があれば今後書いていこうと思っているのですが、こちらの教育方針は主に、モンテッソーリとレッジョエミリアが大半だと思います。日本もモンテッソーリがありますし、あとはキリスト教や仏教系など様々ですよね。

1.モンテッソーリについて

モンテッソーリ教育とはイタリアの医師兼教育者のマリア・モンテッソーリが作り出した教育法のこと。「子どもは本来、自分の中に成長していこうとする生命力をもっていて、大人のすべきことは子どもがひとりで、自分の力だけでできるようにすること」とマリア・モンテッソーリの考えに基づいた教育法であり、それに基づいて作られた教具をモンテッソーリマテリアルと呼ばれています。

私のデイケアはモンテッソーリです。モンテッソーリデイケアは基本モンテッソーリディプロマを持った先生がいると思いますが、私は持っておりません。私の雇用主が持っています。モンテッソーリのデイケアは非常にメジャーなので、モンテッソーリディプロマが取得できるコースも非常に人気みたいです。私の最初のボランティア兼勤務先もモンテッソーリクラスがありました。その甲斐あって、モンテッソーリマテリアルについては少しは知識があるのですが、まぁ、なかなか難しいですが、子どもたちもなかなか賢かったりします。中には5歳で100ボードで1~100までの数字や世界の国旗を学んでいたりします。日本では小学校で学んでいましたよね!?

モンテッソーリについての関連記事はこちら↓

 

2.レッジョエミリアについて

イタリアのレッジョ・エミリア市発祥の幼児教育方法で、ローリス・マラグッツィという社会心理学者がレッジョエミリアの基礎を作り上げました。レッジョエミリアでは子どもを”子ども”として扱うのではなく、一人の人間として接するというのが前提。また、大人が子どもに対してカリキュラムを与えるのではなく、子どもたちの興味に則してカリキュラムを組んでいきます。デイケアによると思いますが、モンテッソーリの場合はこちらからいくつかのモンテッソーリマテリアルを提示したりします。発達年齢に応じたモンテッソーリマテリアルがある為です。もちろん無理強いはしませんが。この辺がレッジョエミリアと正反対な部分かなと思います。

レッジョエミリアについての関連記事はこちら↓

 

パートタイム保育や回数保育がある

こちらの保育料は高いので、家庭によりますがフルタイムでの保育でない子どももいます。午前だけだったり午後だけだったり、週に何日かだけだったり。登校時間も一応あるにはあるのですが、その辺ユルいのがカナダ(笑)。遅くなってもあまりこちらから何か言うことはありません。

 

前にならえがない

日本人なら「前へならえ!」というのは誰もが聞き覚えのある言葉だと思います。日本独特の教育かもしれません。私は幼稚園の頃から前にならえをしていたので、今回取り上げてみました。外国の子どもたちは、きっちり列を作って並ぶことができないというか、むしろそういうことはしません(笑)。トイレの時間や外に行く時はよく”line up like a caterpillar.(芋虫みたいに並んで。)”なんてよく言います。が、いつも芋虫の身体のように柔軟な列になっています(笑)。

ちなみに、遠足に行く時はどうするのか。もちろん日本のように「前にならえ」はしません。でも、ちゃんと並ばないと道路歩く時は怖いですよね。こちらでは長い紐を持たせて並ばせて歩きます。

この写真は日本の運動会の写真なんですが、これが一番イメージに近いですかね。紐はこんなに太くはありませんが、子どもたちを左右交互に並ばせて紐を持たせて、前後に先生が立ちます。これでまぁまぁ真っ直ぐ並んで歩けますのでこのような形で遠足に行きます。あとは紐がないデイケアは、子どもたち2人1組で手を繋がせて前後や間に先生も入れて遠足に行かせたりもします。ちなみに、私の勤め先は乳母車を使っています。乳母車の前後に2人子ども(比較的小柄または年齢が一番若い子ども)を座らせて、あとの6人を乳母車に掴ませます。乳母車に紐を取り付けて、その紐を持たせているので、子どもたち同士が前後でぶつかったり足を踏んだり踏まれたりということはめったにありません。

ちなみに、日本では当たり前の体育すわり及び三角すわりはありません。日本だと注意されがちなお父さんすわりがこちらでは正しい座り方になります。

 

遠足の時

遠足の時はpinnyと呼ばれるものを子どもたちに着用させます。

このpinnyにはデイケアの名前と電話番号が書いてあります。あってはいけないことですが、万が一子どもたちが私たちからはぐれた場合にデイケアに連絡できるようにしているわけです。

 

お昼寝の環境

これは子どもの環境にも入れられると思ったのですが、施設編ってことでこちらに書きました。日本では確か完全に真っ暗な部屋でお昼寝させないと思います。お昼寝中に先生たちは連絡帳(でしたっけ?)書いたりしていますよね。また、子どもたちの様子を見たりとかもしていたと思います。

こちらでは、デイケアの設備にもよりますが、真っ暗な部屋で子どもたちだけで寝かせます。寝るまでに私が肩や背中をトントンすることはありますが、全員寝ちゃえばその場から去って自分の仕事をやっています。

 

持ってくるお弁当に決まりがない

デイケアによってはある程度の制限はあるようですが、基本あまり制限はありません。お菓子とか普通に持ってきますからね。そして、それをお弁当の後に食べていたり。こちらではあまり指導することがないので楽なんですが、以前にも書いたように、栄養面が気になります(笑)。

 

制服がない

制服を設けているデイケアほとんどないように思います。1度だけ制服があるデイケアを見たことがありますが、ほとんどありません。服に対しても制限がなく、みんな自由な服装です。綺麗な服装で来た場合、汚れないように配慮はしますが、汚れてしまってもあまり何か言われることは今のところありません。

 

これが個人的に思うカナダと日本の保育の大きな違い

運動会や学芸会がない

そう。日本の保護者の皆様なら誰もが楽しみにしているであろう運動会や学芸会などの大きな行事!カナダにはありません。元教師in Japanであり現保育士in Canadaである私としては、こういった行事がないのはハッキリ言ってです!しかしですね、保護者の立場からしたら、そりゃあ見たいだろうとも思うのです。大掛かりでなくてもいいので、そういうのがあったら楽しいだろうなっとは思います。ちなみに年に1度の大きなイベント事と言えばクリスマス。以前にクリスマスのことを書きました。→クリスマスパーティはサプライズがいっぱい!?カナダのデイケアのクリスマスパーティ

 

まとめ

私がカナダのデイケアにボランティアや保育士として行き始めた頃は、日本の環境との違いにただただ驚いたのと、とても新鮮な気持ちで勉強できたのを今でも覚えています。カナダの保育と関わって2年近くなります。カナダの保育が凄く好きになりました。もちろん、日本の保育は先生方の努力の成果が素晴らしいのでクオリティは間違いなく高いと思います。けれど、自分の時間を犠牲にされている保育士の方が多い気がします。もっとのびのびと子どもと関われる環境に改善してくれたらいいのになって心から思っています。

 

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この記事を書いた人
日本では小学校教諭8年。ずっと子どもたちと関わる仕事をしています。COSカナダ留学サポートデスクとの出会いはホイクペディアで活躍している海外保育士さんのブログがきっかけ。持ち前の決断力と行動力で小学校教諭を退職してからの30代でバンクーバーに留学。保育士免許書き換えと現地のカレッジ履修を通してBC州の保育士免許を取得。ホイクペディアの他自身のサイト「カナダで保育士奮闘中」も運営中。
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