おひさしぶりのCherryです。
海外での保育ボランティア先だったデイケアが職場に変わってから約1か月になりました。毎日、少しずつ子どもたちが成長していく姿を見ながら、少しずつ子どもたちとの距離も縮めていけるようにがんばっています。
私の勤務している園はプレイベースを主としたデイケアグループとモンテッソーリ教育に取り組んでいる、モンテッソーリグループの2つのグループに分かれているのですが、今日は少しだけ「モンテッソーリ」についておはなししたいと思います。
まずは…
モンテッソーリ教育とはイタリアの医師・教育者のマリア・モンテッソーリさんが作り出した教育法のことです。
「こどもは本来、自分の中に成長していこうとする生命力をもっていて、大人のすべきことは子どもがひとりで、自分の力だけでできるようにすること」
とマリア・モンテッソーリは考えており、それに基づいた教育法となっています。
日本の幼児教育はフレーベルさんという人が考えた教育法を主にしている園が多いのでなじみが少ないかもしれませんが、日本にもモンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園・保育所はたくさんあります。もちろん、ここカナダでもたくさんの幼稚園・保育所がモンテッソーリ教育を取り入れています!!
ちなみに…モンテッソーリメソッドには幼・小・中・高の課程がありますが、日本では幼のプログラムを主に取り入れているので、幼児教育のイメージが強いかもしれません (今回は2〜6歳にスポットを当ててお話しします)
モンテッソーリの園では…
縦割りクラスの教室に2〜6歳の子どもたちの「敏感期」に当てはまる「教具」たちがキレイに整頓されてあり、子どもたちは自分で自分の「おしごとを選び」自分が納得のいくまでそのお仕事に取り組みます。そして、そのお仕事が終わると次の人が使えるように元通りに片づけます。
基本的にはこんな感じです。もちろん、みんなで集まってshow & tellをしたり、おやつやお弁当を食べたり、外遊びをする時間もあります。なんだか知らない単語がたくさん出てきたゾって感じですよね…
○生物(人も含む)の成長過程で、ある能力を獲得するために、感受性が特に敏感に働く時期のことをよんでいます。
みなさんも自分の子どものことを思い出したり、デイケアの子どもたちのことを思い浮かべてください。。。
例えば…
「秩序」の敏感期。
いつもとおんなじ場所・順序などにこだわる時期のこと。いつもあるところに、それがないと「ダメ〜」となってしまいます。
「運動」の敏感期。
ちょっと重たいものを持ってみようとしたり、道路にかいてある白い線の上を歩いてみたり、少し高くなったブロックの上を歩いてみたり、自分の体を自分で上手にコントロールできるようになる時期です。
どうですか?思い当たることはありましたか??
そして、その「言語」「数」「秩序」「運動」「感覚」の敏感期に適した教材のことを『教具』と呼んでいます。
教室内にはたくさんの教具があるのですが、それぞれ使い方が決まっていて、子ども自身が自分で間違えに気付き、訂正できるようになっています。そして、子どもが扱いやすいサイズで作られています。
これは感覚教具の「円柱さし」といわれる教具ですが、それぞれ、直径や円の高さが違っています。
子どもたちは、自分の感覚を研ぎ澄まし、円柱と枠がぴったりと合わさるようにしていきます。もし子どもが入れる円柱を間違えたら枠に入らなかったり、隙間ができてしまうことで、子どもたち自身が間違えに気付くことができるようになっています。
モンテッソーリ園の先生たちはたくさんある教具を正しいやり方で子どもたちに使い方を教えていきます。(このことを提示とよんでいます)
子どもが集中しておしごとに取り組んでいるときは、そっと見守り、間違えたときはそっと教え、それぞれ今、どの敏感期の中にいるのか見極め、それに適した教具を提示していきます。そして、モンテッソーリ教育では「先生」のことも整えられた環境とし最も重要な役割があると考えられています。
そのため、モンテッソーリの園で働くにはマリア・モンテッソーリが設立した国際モンテッソーリ協会(Association Montessori Internationale)の3〜6歳・0〜3歳・6〜12歳のディプロマが必要になります。
日本には、日本モンテッソーリ協会という協会もあって、こちらのディプロマを持っていれば、日本のモンテッソーリ保育所・幼稚園で働くこともできます。
カナダのモンテッソーリ園の求人にはECE(Early Childhood Education)とCriminal Recordと合わせて、AMIのディプロマと書かれていることが多いのでよかったらチェックしてみてくださいね。
ちなみに…採用基準の条件についてはカナダでも日本でも各園それぞれですので、ディプロマを持ってないからモンテッソーリの園で絶対に働けないとかいうわけではないですよ。(日本ではまず採用されて、アシスタントとして正規の先生のサポートをしながら、ディプロマをとっていく園もありました!)
そして、AMIのディプロマを持っていれば、どこの国のモンテッソーリ園でも働くことができるのです!!! (なぜなら国際協会だから!)
最後になりましたが…
こんな偉そうにモンテッソーリについて書かせてもらいましたが、私自身はディプロマは持っておらず、モンテッソーリに取り組んでいるところでアシスタントをしていただけですので、「まちがっているよ〜」や「これも大事でしょ」ということがあったら、教えてくださいね。そして、モンテッソーリのことが少しでも気になった方はぜひぜひ、ググってみてください!もっとわかりやすくて、詳しい説明があると思います!!
私がモンテッソーリの園でボランティア・働いてみて思うことの一つに、もちろん食事の様子や外遊び、アクティビティなどはその国々の文化があるので各園、それぞれ違うけど、おしごとの時間はどの国でもおんなじような雰囲気が作られているってこと。それは、どこの国でもモンテッソーリの先生たちが同じようにメソットを理解して子どもたちと接しているからなんだと思います。
これから、ボランティア等でモンテッソーリの園に行く方は子どもたちがおしごとに集中しているときはたくさん話しかけたり、答えを教えちゃうのは少し待って、子どもたちの様子をしっかり見てみてくださいね!!!
それでは、本当に長い文章に付き合ってくれてありがとうございました。Cherryでした☆