現在カナダで保育士になるため、カレッジに通っています、現役学生のSachikoです。今日はカナダのカレッジで学んだ保育園での“アートと子どもの成長のつながり”についてのお話です。
Early Childhood Education basicコースの科目の Creative ArtⅠにあたります。
みなさんアートは好きですか?アートは日本語では“芸術”と訳されることもありますが、保育園で子どもたちが絵を描いたり、粘土で動物をつくったり、画用紙でお花をつくったりすることもアートの一つです。このCreative ArtⅠコースでは、子どもたちにとってのクリエイティブとは何か、アートを通してどんな体験・成長をすることができるかについて学び、実際の保育園でのアートプログラムについて考えます。私は芸術センスはないですが、絵を描いたり切ったり貼ったりすることが大好きなのでこの授業もわくわくです。
では、さっそく本題です。アートって遊びじゃないの?子どもたちの成長に関わりなんてあるの?そんなことよりも文字を覚えたり、数字について勉強するアカデミックなことをしたほうが子どもにとって良いのでは?と思う方もいると思います。しかし一見、遊んでいるように見えるアートアクティビティから子どもたちは多くのことを学んでいます。
カナダのEarly Childhood Educationでは、子どもの成長を大きく以下の4つに分けています。
これらはどれか一つの分野が伸びるわけではなく、お互いに関わり合いながら成長していきます。例えば、アートアクティビティの時間に“粘土で動物園にいる好きな動物をつくってみよう!”となったとします。まず子どもたちは好きな動物を自分の感性を表現してつくっていくことになるので創造的成長を促しますよね。また、“動物園にはライオンがいるな”と考えたり、作業中先生の指示を理解することは知覚的成長につながり、また粘土をこねたり形をつくっていく際の身体や指先の筋肉を動かすことは身体的成長につながります。粘土での制作を楽しみ完成したときに自分の作品に満足することで感情的成長もしています。
またアートアクティビはさんすうや音楽、文学などの他のカリキュラムとも関わっていきます。ここではその一例としてサイエンスと関わりを紹介していきます。例えば下記のようなことも実は子どもたちのサイエンスの概念を育てています。
保育園で実際に使える、サイエンスに関わるアートアクティビティにはこんなものがあります。
子どもたちと近くの公園に行き葉っぱやお花・石などを広い、それを使ったコラージュをつくります。また、葉っぱやお花のお花をクレヨンで紙に縁取り色を塗って楽しむこともできます。
赤、青、黄色の色の3原色をつかったアクティビティです。透明のジップロックの袋に赤と青、赤と黄色など2色の絵の具をいれ、子どもたちにもみながら混ぜてもらいます。子どもたちは2色を混ぜることでどんな色になるのか発見することができます。
ちなみにこどもたちがprimary colorについて学ぶのにこちらの本もおすすめです。
プレートの中に牛乳をいれ、そこに食紅で染めた水を数滴たらします。 洗剤を染み込ませた綿棒を食紅につけてみると色がマーブル状に勝手に動きます。
いかがでしたでしょうか?アートを通じて子どもたちが成長できる要素がいっぱいありますね。保育士を目指す人の中にはこのアートが得意・好きな人も多いのではないでしょうか?私はカナダの教育は“遊びながら学ぶ”こと重要視されていることをこのアートの授業を通して再認識しました。小学校からアカデミックな勉強がはじまりますが、その基礎を築くことが保育士の大切な役割なんだなと思いました。頑張ります。
他にもEarly Childhood Education basic コースでは様々なことを学ぶことができます。現役学生としてどんなことを学んでいるのかこれからも発信していきたいと思います。