現在カナダで保育士になるため、カレッジに通っています、現役学生のSachikoです。今日はカナダのカレッジで学んだ保育園での“アートアクティビティの教え方”についてのお話です。
Early Childhood Education basicコースの科目の Creative ArtⅡにあたります。
前回の投稿で子どもたちは沢山のことをアートアクティビティを通して学べるとお伝えしました。子どもたちにアートを教えるといってもさまざまなアプローチがあり、正解は一つではないと思います。このクラスでは授業中、自分も先生役や子ども役となり実際にアートの道具(紙やのりや葉っぱやペットボトルやその他いろいろ)を使ってみんなでどんなものがつくれるか童心にかえりアイデアを出し合い、とても楽しかったです。今回の記事では実際に保育園でアートの時間どんな教え方をすればよいのかを一緒に考えていきましょう。
アートの時間、子どもたちが有意義な体験をできるように子どもたちの好奇心や創造性を刺激するのが私たち保育士の役割です。「歌や踊りは好きだけど、工作は苦手だ~!」という方もいるかもしれませんが、子どもたちの興味に沿って質問したり導いていくのが保育士なので私たち自身がアーティストである必要はありません。
ではどんなアートアクティビティの教え方があるのか下記にて3つを紹介します。(日本語訳はイメージしてもらいやすいように私が訳した言葉です。)
文字通り先生が何をどうすればよいかを考えそれに従って子どもたちがアートアクティビティをすすめます。例えば「リンゴの木をつくろう」となったとします。まず、先生が木の輪郭が描かれた紙を配布し、「木の幹は黒が茶色で塗り、木の頭の部分には緑を使ってみよう」と指示します。そして子どもたちはあらかじめ準備された赤い紙から小さな円を切りとり、それを緑の部分に貼り付け完成です。先生の指示と同じものをつくることになるので新しいことにも挑戦できますが、できあがる作品はほとんど同じものとなりクリエイティブ性は低いです。
先生がやり方は一切示さずに、子どもが主体となりアートに取り組むアプローチの仕方です。例えば、先生が紙を配って子どもたちに自分の好きなものを作ってみよう!とアートアクティビティをはじめていきます。このアプローチでは、子供はどの道具を使うか自分で何をつくるかなど決めることができ、沢山のことをインプットできます。先生からの指示はほとんどないので線を描く子もいれば、点々の絵をつくる子がいたり、紙を破って別の紙とつなげる子やぐちゃぐちゃに丸めて立体にする子もいるかもしれません。アートの感性が豊かでアイデアがどんどん出てくる子はこの方法があっています。一見ただの落書きや紙をちぎっただけの作品も子どもが自分のアイデアをもとにつくった立派な作品であることを保護者にもわかるように説明する必要があると思います。しかし、“なんでも好きにやっていいよ!”と言われると私たち大人でも少し困ってしまうように、子どもたちの中には何をしていいか分からずアートアクティビティにすぐ飽きてしまう子も出てきます。
Teacher-directedとChild-centredの2つを良い部分を取り出したアプローチの仕方がTeacher-guidedです。先生が全てを決めるわけではなくファシリテーターとなり子どもたちの助けが必要なときに手伝ったり、子どもたちの学びが深まるよう質問をしたりします。例えば以下のような方法があります。
私が子どもの頃はTeacher-directedの指導をされていたため、子どもたちが自由にアクティビティをすすめていくことを尊重するchild-centeredのやり方はすごく新鮮で面白いなと思いました。子どもたちのアイデアを聞き出したり、質問をなげかけることでよりアートアクティビティが意味のある時間となると思うので、私も保育士として子どもたちの才能ももっと伸ばせるようなアクティビティの進め方の実践を積んでいきたいです。
他にもEarly Childhood Education basic コースでは様々なことを学ぶことができます。現役学生としてどんなことを学んでいるのかこれからも発信していきたいと思います。