2010年にカナダ保育士としてブログを書き始めて早12年。
インスタグラムやホイクぺディアのブログを通じてみなさまに情報発信をさせていただいている私ですが、もう一度どういった経緯で未経験からカナダで保育士になったのかをご紹介させていただきます。
学生時代に漠然と留学して保育を勉強したいと思い始めて、カナダ留学→現地保育士→移民→結婚・子育てと、こんなに長い間カナダに住むことになるとは思っていませんでした。
保育士としては8年程度の経験しか無いのですが、海外保育士ブログを始めたことで違う形で保育に携わる事ができたと思います。
今ではホイクぺディアのメイン事業となったカナダで保育士を目指す方への留学サポートや、カナダ国内保育園へ仕事紹介とビザサポート。
また日本の保育系大学でのゼミ講師や、日本の児童英語教室のカリキュラム作成依頼などなど。
様々な形でお声をかけていただけるようになりました。
1人では出来なかったことが、沢山の方のサポートで形作られて、それがまた別の誰かの役に立って・・・と保育の輪が広がっています!
海外で保育士をしたいで当初の目的でもあった【海外と日本の保育をつなげる】が達成されていることをとても嬉しく思っています。
とは言え、もともとは
日本での保育経験無し、英語力無し、何か得意なことがあった訳でも無し。
とにかく普通な私が、どのようにして保育士としてカナダで働くようになったのかをご紹介します。
元々海外に留学して英語が喋れるようになりたい、海外で生活してみたいとずっと思っていました。
が、かと言って英語がめちゃくちゃ得意という訳でもなく、教科の中では一番好きかなという程度でした。
高校では英語科に進んだので英語の授業が多く、帰国子女の子も居たのでさらに留学への憧れが強くなりました。
「高校で留学したい」と両親に伝えるも、「大学に入ってからでいいんじゃない?」
とりあえず大学に進学することにしました。
子供が好きだし、英語も好きだから子供に英語を教える仕事に就きたいと思い始めたのが大学時代でした。
在学中に留学することも考えましたが、またまた両親「卒業してからでいいんじゃない?」
自分の中でも卒業してからの方が色々な国に行けるかもと思い、卒業まで待つことに。
卒業が迫ってくると、さすがに両親も諦めて卒業後の留学を認めてくれました。
スーツケースに詰めるだけ詰め込んで、後ろに倒れそうになるくらい大きなリュックに荷物を大量に詰め込んでいざ渡加。
さっそく愕然としたのが自分の英語力。
好きな英語だったのに、こんなにも通じないものなのと悲しくなりました。
スタバでコーヒーすら満足に頼めなかった経験は一生忘れられません・・・
そこから5ヶ月間語学学校に通い、保育カレッジに進みました。
少しは英語が聞き取れるようになってきたかなと思っていたのも束の間。
カレッジに入ると先生の話すスピードの速さにびっくり。
語学学校の先生の英語でわかるようになった気になっていたけど、これが本当の英語なのだと思い知らされました。
【余談】カレッジでは、私のような日本人学生も居たので一緒に助け合ったりしていました。
年齢が心配という質問も受けるのですが、子育てがひと段落した主婦の方も多く勉強していたので何歳からでもキャリアチェンジできる環境です。
そんな感じでスタートしたカレッジでしたが、嫌でも保育という専門分野を英語で勉強するので、卒業する頃にはだいぶ英語力がついていました。(と思っていました・・・)
ラッキーなことに最後に行った実習先のDaycare(保育園)で就職のオファーをいただきけることに。
ビザのサポートもしてくれるということで就職を決めました。
カレッジも卒業して英語力もついてきたかな?と思っていたのも束の間・・・まだまだでした。
本当によく雇ってもらえたなと思うのですが、はじめの頃はネイティブの先生が言っている言葉を真似して言うということを繰り返していました。
「あなたの英語わかんない」と5歳児に言われたこと、忘れられません。
大きな赤い犬のキャラクター「Clifford」の発音を4歳児に何度も直されたことも、忘れません。
そんなこんな、子供にもなめられまくりの頼りない保育士でしたが真面目さを買ってくれたのかな。
良いところといえば、5分前には仕事開始、フロアでのプロフェッショナルさを忘れないことくらい。
日本での仕事経験はアルバイトのみだったので、日本の社会人の人からすると当たり前のこと、むしろまだまだ足りないくらいだったと思います。
英語力も経験もない私を雇ってくれ、経験を積ませてくれたことには本当に感謝です。
その後もっと経験を積みたいと思ったのでPreschool(幼稚園)でも働きましたが、その時にリファレンス(推薦状)をくれたのもこの保育園でした。
カナダに来た当初は、2年ほど留学したら日本に戻って児童英語教師やインターナショナルスクールなどで働くつもりでした。
しかし就職したことをきっかけに、カナダに残りたいと思うようになり移民申請をしました。
保育士は当時から移民しやすい職業だったので、問題なく永住権が取れました。
最近も保育士の移民しやすさは変わっていない(むしろ移民しやすくなった)ので、興味のある方はこちらをご覧ください。
こうやって書き出してみると、こんな私をよく雇ってくれたなぁ・・・。
ビザサポートまでして雇ってくれた前の職場のボスには本当に感謝です。
英語力も保育経験も何もない私が雇ってもらえた一つの要因としては
【日本人としては当たり前の仕事に対する態度】だと思います。
日本の社会人として当たり前のことをするだけで、致命的とも思える英語力すらもカバーして日本人はよく働くと評価してもらえます。
よく年齢が・・・英語力が・・・とご相談を受けるのですが、保育士に関して言えば、いつからでもチャレンジできるのがカナダの環境です。
それに加え保育士不足が深刻な今、外国人保育士のビザサポートにも積極的な園が沢山あります。
チャレンジしてみたいという気持ちがあるのであれば、方法はいくらでもあるので一歩踏み出してもらいたいなと思います。
最初は1人で心細くても、少しずつでも前進することで沢山の人が協力とサポートをしてくれますよ!
1人でも多くの日本人保育が海外で活躍して、日本と海外の良いところを保育に取り入れて行けると良いですね!
【過去の関連記事】