日本と海外、どちらが良い・悪いという話ではありません。違いを知ることで、私たちの視野は大きく広がります。
この講義は、そんな第一歩になってほしいという思いから始まりました。対象は保育大学の3年生たち。
テーマは「海外の保育から学ぶ、保育の多様性」です。
今回の講義では、私がカナダの保育現場で経験した「保育の多様性」について紹介しました。
この授業のゴール:
講義では、「保育環境の違い」を中心テーマに、次のような事例を紹介しました。
たとえば:
こうした実例を紹介しながら、「日本の保育とは違う前提に立ってる文化」があることを伝えました。
講義後に実施したアンケートでは、学生たちから印象的な感想が多数寄せられました。
「“やりたくない”と言える子どもへの接し方に驚いた」
「先生=サポーターという考え方がすごくいい」
「タトゥーのある保育士がいるなんて信じられなかった」
「保育留学に行ってみたくなった」「ワーホリに挑戦したい」
感想の多くは、日本の“当たり前”とのギャップに対する驚きと、自分自身の価値観が揺さぶられたというものでした。
感想を分析して感じたのは、以下のような傾向です:
今回の講義は、情報提供というよりも、一人ひとりが“自分の保育”を考えるきっかけになったのではないかと感じています。
アンケートでは、「次に聞いてみたい内容は?」という質問も行いました。その結果、関心の高かったテーマは以下の通りです:
「次に聞いてみたい内容は?」
実践的でリアルな部分への関心の高さが際立っており、次回はより深いテーマでの講義や記事を求められていると感じました。
日本とカナダの保育は、文化や制度の違いから生まれる「当たり前」が大きく異なります。
けれど、その違いに触れることこそが、自分の保育観やキャリアの可能性を広げる第一歩です。最初のゴールにもあったように「知る」「考える」「動く」。日本と海外、どちらの保育が良い・悪いということではなく、違いを知り、自分ごととして考えて動く保育士が増えることで、色んな保育観が認められるようになり、現場に新しい風が入りやすくなって、ゆくゆくは保育士も子供も過ごしやすい環境になると思います。
「自分のやってきた保育を一度問い直してみる」
「こんな働き方もあるんだと知る」
「自分の“やってみたい”を素直に受け止める」
今回の講義が、そんな気づきのきっかけとなっていたら、とても嬉しく思います。
【保育大学・短大関係者のみなさま】
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