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【保育カレッジ授業】よりよい保育のために!子どもたちの行動の観察・記録方法!

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現在カナダで保育士になるため、カレッジに通っています、現役学生のSachikoです。今日はカナダのカレッジで学んだ保育園での“子どもたちの行動の観察・記録方法”についてのお話です。
Early Childhood Education basicコースの科目 Observing and recordingにあたります。

子どもたちの観察・記録は保育士にとって責任を伴う一つの仕事です。保育士が保育園で子どもたちにあったカリキュラムやアクティビティを考えるとき、子どもたちがどんなことに興味がありどんなことが得意なのか知ることが大切だからです。子どもの成長レベルに合っていない難しすぎるアクティビティは子どもたちにとってはストレスとなったり、簡単すぎてもすぐに退屈にさせてしまいます。今日はその方法、子どもたちを観察・記録の仕方を紹介したいと思います。

観察する前に!重要とされる保育士の姿勢とは?

カナダで保育を学んでいると教科書によく“inclusion””diversity”といった言葉がでてきます。これは簡単にいうと多様性を受け入れようということです。人種や階級、性別や言語、家族や思想などの違いも超えてそれぞれのユニークさを認め受け入れていこうという考え方です。いろいろな民族が暮らすカナダだからこその特徴かもしれませんが、私はこの考え方は日本でも大切なことだなと思っています。私たちは自分でも気づかないうちに沢山のステレオタイプや偏見を抱いていたりします。観察を始める前に改めてそのことを認識し、すべての子どもたちを受け入れる姿勢で臨むことが大切です。

観察・記録の方法とは?

観察・記録の方法もいろいろありますがここでは3つ紹介していきたいと思います。そもそもカナダで下記のようにしっかり観察・記録の方法がとれるのは一人あたり受け持っていい子どもの数も影響していると思います。バンクーバーのあるブリティシュコロンビア州では3~5歳は先生に1人につき8人まで、日本は先生1人につき3歳は20人、4~5歳は30人まで見ることができます。(私は日本での保育未経験なので、すごい人数の違いに驚きました!)先生一人が見る子どもの数が少ない分、子どもに目をかけられるのはカナダの保育のメリットかなと思います。


Anecdotal Record


これは観察した子どもたちの行動や発言など記録したい出来事を一旦記憶しておき時間が空いた時に書き起こす方法です。保育士として複数の子どもを見ながら通常業務もし、ずっと観察をすることは難しいためこの観察方法はよく使われるものです。一部始終を書き記すというよりは、子どもたちの特徴的な行動などに焦点をあてることが多いです。例えばこのように記録します。「14:35-14:40 ケンくんは積み木で遊んでいた。初めは丸型のものを使っていたので、なかなか高く積み上げることができなかった。不服そうな表情を見せたが、隣りの友達がやっているのを見て四角型の大きなものを下に置くと安定するのを発見し、その後高く積み上げることができるようになっていた。」


Running Record


この観察方法では子どもたちの行動、話した言葉や反応すべてを時系列にそって記録していきます。保育士は子どもたちから一定の距離を取り、子どもたちの身体や顔の動き他の子どもたちとの関わり方など細部まで観察し、現在形で起きている瞬間を書き留めていきます。実際に保育園に観察の実習をしにいくときはこのRunning Recordを使って行いました。例えばこのように記録します。「10:00エマちゃんは絵を描きはじめる。右手でペンを取り、左手で紙をおさえている。10:02両手でペンを抑えキャップを占める 10:03 ”I’m done.(できた)”と言い、ペンを隣りの友達に渡す」


Portfolios


ポートフォリオは日本の保育園でも馴染みがあるかなと思います。この方法では保育士が子どもたちが制作したものなどを集めファイルにまとめます。集めたスタッフはその制作物をなぜ集める必要があると思ったかの理由や日付を残します。子どもたちの制作物はもちろん、制作しているときの写真やビデオ、親の感想なども一緒にとじることで、ファイルに閉じられた資料を通して子どもたちの成長の過程を見ることができます。

まとめ

子どもたちの行動を観察すると、1日の中で子どもたちが沢山のことを学んでいることに気づきます。また何に興味をもっているか、その子のレベルに合っているか私たちのカリキュラム内容も振り返ることができます。また施設の環境、家具の配置などが適切かを見るときにもこの観察が使われることもあります。実際に保育園で記録したものは家族や他の保育士とシェアしてアイデアを共有したりもします。私は英語もまだまだ勉強中のため、子どもの行動や反応などを詳細に表す英単語ももっと学んでいきたいと思っています。

他にもEarly Childhood Education basic コースでは様々なことを学ぶことができます。現役学生としてどんなことを学んでいるのかこれからも発信していきたいと思います。

この記事を書いた人
大学在学中に約1年間カナダのトロントでワーキングホリデー後、海外に関わる仕事がしたいと思い、大学卒業後は旅行会社で6年間働きました。その時に、大学や小学校などで海外を旅することの魅力や自身のキャリアについてお話する機会があり、教育にさらに興味を持ち始めた事からカナダで保育について学ぶ為、渡航を決意。カナダで経験ゼロから保育士を目指した自分の経験をもとに皆さんに役立つ情報をお届けできる様頑張ります♪
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