今日はカナダの保育カレッジで音楽の授業中に学んだ“3-5歳向け手作り楽器”について紹介します。
Early Childhood Education basicコースの科目のMusic and movement 1にあたります。
この授業はその名の通り音楽と身体を使った動き、踊りについてどんな効果や教え方があるのかを学んでいきます。日本の保育園でも歌や踊りは子どもたちの生活の一部として欠かせないものだと思います。私も保育園で先生やみんなと歌ったシーンを思い出すときがあります。私は子どものときシャイで口下手でしたが歌うことは好きだったので自然と歌の時間で自分を表現したり、息抜きができていたのかなと今になって思います。カナダのように色々な人種の子が住んでいる国では、すべての子どもたちが英語を話せるわけではありません。しかしそんなときも音楽のアクティビティは役に立ちます。歌を通して歌詞を覚えたり、ダンスや楽器を使えばいつもより簡単に他の子どもたちとコミュニケーションをとることができ、子どもたちのサポートにもつながります。
音楽を学ぶことは”ドレミ”の音階を知ったり、テンポについて学ぶことの他にも子どもたちにとって沢山のメリットがあります。下記はその代表例4つです。
例えば“Five little ducks”の歌ではあひるの数を5匹から0匹まで数えます。さんすうの概念を歌を通して子どもたちは学びます。“Horkey porky”という歌では手を振ったり、その場で回ってみたり、身体を動かします。筋肉を発達させたり、子どもたちも自分の身体でどんな動きができるのかを知ることができます。“If you’re happy and you know it”は日本でもお馴染みの“幸せなら手をたたこう”です。子どもたちは感情を身体の動きや歌うことで表現します。また歌や踊りを通して子どもたちはそれぞれのクリエイティブ性も発達させていきます。私たち保育士が音楽家である必要はないですが、子どもたちの長所や特性、興味などをしってそれを伸ばすためのアクティビティを組んでいくことは大切なことです。バラエティに富んだアクティビティや年齢差や個人差に合わせた歌や楽器を扱うことで子どもたちの成長(身体的、感情的、社交的、知覚的)をサポートすることができます。
カナダの保育では子どもたち自身の興味・自習性を尊重します。”遊ぶ”ことが子どもたちにとっては最高の学びの機会で沢山のことを経験しているからです。そこで今回は実際に私が学校で作った、子どもたちが楽しみながら、音楽に触れあうことができる楽器を紹介します。子どもたちと一緒に作ってみたり、完成した楽器で一緒に歌ったち踊ったりしても楽しいと思います!
ワニのデコレーションをしたカスタネット。段ボールを長方形にカットし、ペットボトルのキャップを中に貼り付けます。口を開けたり閉じたりしながら音が出せます。
容器のふたに鈴をモールでくくりつけます。☆の部分を手でたたくと音がでます。紙皿などでつくっても子どもたちもペンやクレヨンでデコレーションできて楽しめると思います。
その名の通り、振るとサーサーと雨のような音がでます。ラップの芯を使い、中にはアルミホイルを棒状に丸めねじったものとお米を入れ両端を閉じたら完成です。
空のプラスティックボトルにお米やビーズなどをいれて作りました。外面を折紙でスイカ風にデコレーションしました。中に入れるもので音の違いを楽しむこともできます。
ドラムは空き缶を下の台に使い、たたく表面の部分に風船を張ると簡単にできます。私が空き缶が家になかったため、下の台の部分をプラスティック箱、上の部分に厚紙をまずはり、その上をアルミホイルでカバーしました。キラキラ光るドラムを楽しめます。
上記に紹介したものはすべて家にあるものでつくれてしまう簡単な楽器です。他にも木や葉っぱ、石などを公園で拾ってきてナチュラルな素材で楽器を作っている学生もいました。授業中「こんな音が出るよ~」「そのデコレーションかわいいね」などみんなでフィードバックし合い楽しかったです。子どもたち同士でもアイデアの交換や交流を楽しむ時間になるなと体感することができました。
他にもEarly Childhood Education basic コースでは様々なことを学ぶことができます。現役学生としてどんなことを学んでいるのかこれからも発信していきたいと思います。