こんにちは、Chloeです。
前回の記事「バンクーバーの保育現場とトロントの保育現場の違いシリーズ~先生対生徒の比率~」からスタートしたバンクーバーの保育現場とトロントの保育現場の違いシリーズですが、なんだか反響も大きかったみたいで、より詳しく、皆さんの「知りたい!」をお届けできるように頑張りたいと思います!
今日は、それぞれの州の保育士資格取得までの道のりについてお話しようと思います。以前にもこちらで簡単に書かせてもらったんですが、今日はもっと詳しく説明していこうと思います。
バンクーバーのあるBC州で保育士になるためには専門学校か、幼児教育学部のある大学に通う必要があります。(免許書き換えという方法もありますが、今回は現地で必要なプロセスに限定します。)
BC州では保育士資格に様々な種類があり、どの種類の保育士資格を取得するかによって通う学校の期間が変わってきます。
このように保育所で働くための資格に5種類もあり、資格取得にかかる時間は最短4ヶ月~最長2年弱と様々です。資格取得期間が短ければ短いほど、保育士としてできることは限られてきますが、それぞれに合った資格取得ができるのが特徴だと思います。
一方で、トロントのあるオンタリオ州では資格の種類はECA と RECEと呼ばれる2種類のみです。ただ、このECAも「資格」と呼べるのかは少し疑問があります。
というのも、保育士として認められるには、College of Early Childhood Education という機関に登録して資格認定をしてもらう必要があります。しかし、ECAにはその認定システムがありません。つまり、ECAのコースを卒業していればそのサーティフィケートがECAの資格代わりになるといったところでしょうか。
つまり、RECEという認定保育士になるためには最低2年のディプロマが必要になります。求人情報を見ていて気づいたのは、どこも最低ラインがディプロマで、学士号(大卒)があればなおよしといったもの。BC州よりも学歴の大切さを重んじる風潮があるのは確かで、実際に幼児教育学部の4大卒生も多いのが事実です。ECAでもお仕事はありますが、給料は格段に低く、できることも限られています。
*ただ、同僚に聞いた話によると、過去に子供と関わる仕事、経験がある場合(例えば、”ソーシャルワーカー”や”Child and Youth Care ワーカー”)、ECAのコースに通わなくても、ECAとして働くことができるとも聞きました。必ずECAになるためにコースに通わないといけないという訳ではないかもしれません。不確かで申し訳ないですが、詳しくわかり次第訂正をいれたいと思います!
また、バンクーバーでECESN+ITの保育士資格を取得してトロントに引越しするとRECEという保育士資格に変更が可能です。それだけでなく、ECAでも学習した期間や内容に合わせたライセンスに書き換えが可能です。こんなときにBC州の細かくわかれた資格の種類はありがたいですね。
同じカナダ内でもお土地柄の違いが、クラスルームのカリキュラムプランニングや、園に定期的にやってくる監査なんかにも影響してきます。ということで、次回の記事「バンクーバーの保育現場とトロントの保育現場の違いシリーズ~クラスルーム篇~」はバンクーバーとトロントのクラスルームの違いや、ECEの役割の違いについてお話しようと思います。
それではまた次回!
“違いシリーズ”はこちらから→
保育士になるまでの道のり編:『バンクーバーとトロントの保育現場 vol.2』