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カナダの保育業界での就職活動事情

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Job Hunting=就職活動

 

カナダで正規の保育士として働くために通り抜けなければならない壁。それがJob Huntingです。Job Huntingというとかなりアグレッシブな聞こえ方をしますが、実際はそんな恐ろしいものでもなく、日本の就職活動と比べると、とってもとーってもゆる~いものだと思います。今日はそんなカナダの保育士業界の就職活動事情についてお話します☆

 

まずこちらでの就職の流れとしては

 

書類審査

面接試験(電話の場合もあり)

実技(無い場合もあり)

採用

 

こんな感じ。

流れだけ見ると、日本とほとんど変わりはないのではないでしょうか?

 

 

書類審査

 

第一段階の書類審査で必ず必要なってくるものは、

 

-Resume

-Reference

-Cover Letter(これは必須ではありません。)

 

Resumeとは履歴書のことです。

自分の学歴、職歴、特技や資格などを載せます。ただ、日本とは形式が全く異なるので要注意。

サンプルはこんな感じ。

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学歴、職歴、資格、特技などなど自分のアピールポイントをのせます。この画像のはとってもシンプルなもので、結構自由に編集してるものもあります。

 

Referenceとは、推薦者/推薦状のことです。

過去に働いた保育施設等のスーパーバイザーやマネージャー、同僚などの名前と連絡先を載せて、就職希望先の面接官が実際に連絡し、応募者がどのような人物なのかを確認できるようにします。

 

これはこちらならではのシステムなんじゃないかと思います。ReferenceはResumeの最後の部分に載せたり、Referenceリストの紙を用意したりするのが一般的ですが、稀に、Reference Letterと言って、応募者の人物の良いところを文書に起こした推薦状の提出を求められる場合もあります。Refernceに載っている人の地位が高ければ高いほど良い印象のReferenceリストとなって、就職に優位になると思います。ただ、勝手に載せるわけではなく、必ず本人に自分のReferenceになってくれるかを聞いてのせます。そして、ただ地位が高いからといってむやみに載せるのではなく、自分のことを信頼してくれて、自分の良い部分を面接官にアピールしてくれる人たちを載せるのがベストです。

もし、ECEプログラムを卒業したばかりで、過去に働いた経験がないという場合は、プログラム期間中に行った実習先の先生や、ECEプログラムのインストラクターにReferenceになってもらうのが一般的です。

 

そして最後のCover Letterについてですが、簡単に言うと志願書と言えば分かり易いでしょうか。なぜその会社に就職を希望するのか、自分の過去の経験や知識・特技がどのようにその会社に利益をもたらすのか等をまとめたものです。このCover Letterの良し悪しによって結果が左右されることも珍しくはありません。中味の良いCover Letterを提出できれば、相手に印象が良く写り、書類審査を通る可能性が格段にあがります。提出を求められる場合とそうでない場合があるのですが、もし求められていない場合でも提出してしまった方が就職には有利に働く場合が多いです。学歴をそこまで重要視しないカナダですので、ResumeやCover Letterでの自己アピールがキーとなってきます。

 

面接試験

書類審査を通れば次は面接審査です。この面接審査ですが、働く保育所や、応募する職種によってスタンスが全く異なります。私の経験上、その施設の規模が大きければ大きいほど試験が厳しく、質問される内容も多くなっていくように感じました。

こじんまりとしたアットホームな施設では、数個の基本的な質問に、要所要所で世間話なんかも入ったりして、すごくリラックスしたムードで面接が展開していくなんてこともよくあります。また、小規模な施設での正規スタッフではない非常勤のポジションに応募すると、もっと審査はゆるくなります。面接に行くと、いつ勤務できるかなどのスケジュールを聞かれ、とりあえず働いてみてから考えましょうなんて言われたり、面接も飛ばしていきなり明日来れる?なんていうこともあったりします。(もちろん書類審査が通っていること前提。)日本では考えられないですね。

一方で、いくつもの施設を持っている大きな保育所になってくると、面接官が質問リストを持っていて、それにそって淡々と質問をされ、その質問に淡々と答えていく。といったものが多いように思います。電話での面接もあったりします。やはり規模が大きいと、応募者も多く、効率よくふるいにかけるために質問をこなしていくといった印象でしょうか。

 

良く聞かれる質問としては

 

-自分の教育理念

“What is your philosophy working with young children?”

 

-自分の長所、特技。

”What are your strengths and special skills as an ECE?”

 

-自分の短所、向上しなくてはいけないスキル。

“What are your weaknesses and skills that you want to work more on?”

 

-親御さんとをどのようにコミュニケーションを取るか。

“How would you approach/communicate with the families?”

 

-保育士として働いてきて大変だった出来事。それをどのように回避したか。

”Can you describe one of the challenging situations you had in your past experience working as an ECE, and how you dealt with the challenge?”

 

などなど、上記の質問は過去に受けた面接試験で必ずと言っていいほど聞かれた頻出する質問です。これに加えて、その保育所独自のカリキュラムがあるならそれに対する質問や、ポジションに関する質問(ITならIT関連の、非常勤なら非常勤関連の質問)が聞かれます。他にもイレギュラーな質問をされたりすることもあります。あらかじめ自分の中でしっかりと自分の保育士としてのあり方や、目標などをまとめておくどのような質問にも受け答えがスムーズにできると思います。

 

 

実技試験

面接を無事に通ると、次に起こるのが実技試験。ただし、この実技試験無い場合もあります。正規のスタッフを雇用する場合は大抵実技試験が存在しますが、非常勤の場合実技試験はほぼ無いといっても良いでしょう。一度非常勤として働いてもらって、相性が良いようならその後も非常勤として呼ばれるといったスタンスです。さて、この実技試験どのようなことをするかというと、1日もしくは半日その保育所でスタッフとしてきます。スタッフとして働いている間に、同僚となるかもしれない周りのスタッフから密かに観察されているので気は抜けません。どのように子供と接しているか、父兄の方とのコミュニケーションの取り方、周りのスタッフとのコミュニケーションの取り方、教育方針などなど働きながらチェックされています。また、自分の考えたアクティビティを使ったサークルタイムのデモンストレーションを頼まれる場合もあります。どこで、クリエイティブさや、大人数の子供たちのマネージメント力などが見られます。

 

採用

以上のステップをクリアし、応募者の中から頭一つとびぬけた人が見事に採用となります。

採用後の流れとしては、すぐにスタートする場合やスタート日が決まっていてその日にスタートと様々です。場所によっては、健康診断や予防接種を求められたり、スタートする前に一定期間のオリエンテーションやトレーニングへの出席が求められる場合もあります。

 

日本とはだいぶ形式が異なるりますが、カナダならではの就職活動もなかなか面白い経験になるかと思います。

 

ちなみに、バンクーバーでは保育士の求人がけっこうあるので、もし日本で保育経験があって、英語もある程度既に喋れる!!って方は、日本の免許証をこちらの保育士免許に書き換えて、いきなり就職活動!!ってのもぜんっぜんありだと思います!!英語の壁さえなくなれば正直すぐに就職できると思います!!ちなみにトロントはバンクーバーよりもちょっと狭き門って感じがしますねー。

 

またまたおまけ写真でお別れシリーズ。

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ちらっとうつる後ろの男の子が作り上げたカラフルフロッグの・・・何だろ?笑

I just piled them all up.

「ただ積み上げただけだよ」ってめっちゃクールに言ってました笑

 

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こんな感じのカラフルな動物や乗り物の小さなおもちゃはこちらの保育所で必ず見るほど人気の教材。算数目的のものなんですが、こんなふうに積み木感覚で使えたりもするんですよね。子供のクリエイティビティから日々学習!
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この記事を書いた人
バンクーバーアイランドにある州立大学のECEプログラム卒業後、ECEフルライセンスを取得し、Infant and Toddler Daycare、Junior Kindergarten等様々な保育施設で保育士として働く。永住権を取得し、保育士経験6年目となった2014年に心機一転、トロントに渡り、幼児教育のBA(学士号)取得を目指し州立大学3年次に編入。現在、大学生と保育士の2足のわらじをはいて毎日奮闘中!
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