年の瀬の忙しい時期になりましたが、ホイクペディア読者の皆様はいかがお過ごしでしょうか?この時期の一大イベントと言えばクリスマス!テレビでは毎日のようにクリスマス映画が放映され、ショッピングモールはプレゼントを買い求める人々で混雑します。クリスマスムード一色ですが、今回は保育園のクリスマスイベントについてお話します。
クリスマス会は子どもたちのために開催するイベント。彼らのストレスになってしまっては台無しなので”子どもたちが楽しめる範囲での練習”がモットーです。毎年、ダンスや歌など、子どもたちによる出し物を企画するのですが、練習にかける時間はごくわずかです。「当日大丈夫かな?」って思ってしまうくらいの完成度ですが、”ハプニングがあったらそれはそれでウケるから大丈夫!”との精神です。笑 働く側としても準備が負担になりません。
基本的に残業はしない、仕事は持ち帰らないので、準備は全て就業時間内に行います。簡単な作業は子どもたちにお願いすれば、アクティビティーの1つになるので、一石二鳥ですよね。クリスマスツリーを子どもたちと一緒に飾り付けたり、出し物に使う小道具の色塗りをお願いしたりと、みんなで準備に取り組みます。クリスマス会の準備をお願いするときは、アートコーナーを”Santa’s Workshop”(サンタのさんのおもちゃ工房)に見立て、子どもたちをエルフ(サンタの工房で働く妖精)と呼んで、準備から一緒に盛り上げます♪
まずは一般的なシークレット・サンタのご紹介です。シークレット・サンタとは、主に欧米で流行している、差出人、受取人を特定しないプレゼント交換のことです。みんながプレゼントを1つ持ち寄って、プレゼントを1箇所にまとめます。くじ引きなどで順番を決めて、参加者が順にプレゼントを1つ選んで受け取る仕組み。ちなみにプレゼントはラッピングされているので、中身はわからない状態で受け取ります。中には”横取りルール”もあって、受け取った(選んだ)プレゼントの中身が気に入らなかったら、自分より前にプレゼントを受け取っている人の中から好きなものを選んで交換(横取り)できるなんてものも。自分のプレゼントが気に入ってもらえないと、複雑な気分になりますがそこはお構い無しです!笑
対して、保育園のシークレット・サンタは少し趣向を変えて行います。あくまでもプレゼントはサンタさんからの贈りものという体を貫くため、特別な方法でプレゼントを準備します。
このときに、指定された子が何を欲しがっているか、何歳か等の情報を共有します。
(例:Brownさんのお家はMichelくんのプレゼントを用意してください)
プレゼントはラッピングをした状態で、誰宛かひと目で分かるよう、名前を大きく書いておいてもらいます。
プレゼントは全ての家庭に協力してもらって準備します。クリスマス会には園児の兄弟が来ることもあるので、兄弟が参加するお家は、兄弟の分もシークレット・サンタ用のプレゼントを準備してもらうようにお願いします。こうすることで、園児はもちろん、その場にいる子どもたち全員がサンタさんからプレゼントを受け取れるように配慮しているところも素敵ですよね。
サンタさんを引き受けてくれているのが、ボランティアの方なのですが、この保育園を何年も前に卒園した子のおじいちゃんなのです。その子も毎年エルフに扮してサンタさんと一緒にクリスマス会を手伝いに来てくれます。卒園した後も毎年喜んで駆けつけてくれる家族との繋がりも素敵だなぁと毎年感心していました。サンタさんが登場すると、子どもたちの顔がぱーっと輝いて、本当に夢がある素敵なイベントで、私も年間を通して一番大好きな行事でした♪
最後に、保育園とは別に日本のとは違って少し驚いたカナダのクリスマスの風習をご紹介します。
クリスマスプレゼントは、1人に対して複数用意します。メインのプレゼントの他に、ちょっとふざけたものや、靴下などの小物、日用品など、複数に分けて準備し、それぞれにラッピングします。クリスマスは日本のお正月のような感じで、みんな帰省して家族が集まるので、クリスマスツリーの下にはプレゼントが山積みになります。このためラッピング作業は大変ですが、プレゼントを開ける楽しみは倍増です。
日本ではお正月への切り替えがあるので、年内にクリスマスツリーを片付けるのが一般的だと思うのですが、こちらは年明けもしばらくツリーは飾ったまま楽しみます。
クリスマスツリーとして役目を果たした後のもみの木は、回収の日が地域ごとに設定されます。本物のもみの木を飾る家庭も多いカナダらしいサービスですね。
ちなみに「日本ではクリスマスにケンタッキーを予約するんだよ」って話をすると、カナディアンは笑います。ターキーとハムがクリスマスディナーの定番なので、『ファストフードをわざわざクリスマスになんで?』っていう感じです。笑
以上、カナダのクリスマスについて、ご覧いただきありがとうございました。