さて、今日は保育士には欠かせない保育指導案について。カナダスタイル、トロントスタイルの書き方を紹介しようと思います。
日本では保育指導案と呼ばれることが多いその週やその日の指導計画書のようなものをこちらではProgram Planning Sheet言ったりActivity Planと呼んだりします。バンクーバーではこの計画書を特に書かなくても問題ないので呼び方は施設によってバラバラですが、トロントではこのプランニングシートは必須なので共通してProgram Planningと呼ぶことが多いです。
今日は私が働く幼稚園ルームのプランニングシートをご紹介します。書き方は施設によって全然違ってきますが、特にうちの施設のは日本のようなかっちりとしたフォーマットではなく、かなり自由なレイアウトなのにまずびっくりするかもしれません!
こちらがとある一週間のプログラム。まず見て読み方がわからない方がほとんどだと思います笑
まず、1のサークルを見ていただくと。曜日ごとにペンの色分けをされているのがわかると思います。その日に何をするのかをペンの色でわけてわかりやすくしています。
そして2のサークルには、先週の観察からわかる子どもたちの興味や、その週に特別なイベントが有ったりするならその特別なイベントを記入します。こうして、アクティビティを子供の興味から発展させ、カナダのEmergent Curriculumに忠実に従ったプログラミングをしていきます。
そして3のサークルにある四角いボックス。いたるところにありますが、それぞれのアクティビティがどの発達エリアに役立っているかを示すものになっています。たとえばこの施設では
と11ものカテゴリーに分かれていて。カテゴリーによって1日に最低でも1アクティビティか2アクティビティ、または1週間に1テーマ(ドラマとブロック)のプランをしないといけないことになっています。これはオンタリオ州の教育ガイドラインELECTに則って選ばれた11カテゴリーで,施設によって変わってきますが、大体これくらいの量のアクティビティを考えることになっています。
このオンタリオ州の教育ガイドラインのELECTではこのカテゴリーからさらに細かく発達エリアがわかれていて、どのアクティビティがどのエリアの成長を助けるのかをボックスの中に書くことになっています。
たとえば、Program Planning Sheetの3のサークルはMusic&Movementですが、考えられたアクティビティがサポートするのはELECTによるとまるで囲まれているmovement and expression とAuditory Skills and Musicなので この2つをボックスに書く。こんな感じで他のアクティビティもELECTと照らし合わせながら考えてきます。
たとえ1つのアクティビティが幾つかの発達エリアをサポートするとしても、同じアクティビティをひとつ以上のボックスに入れることはできません。なので、考えるアクティビティの量はかなり多いんですが、慣れてくるとかなりさささっとプランニングができるようになります。私もバンクーバーから来たばかりの頃、こんなプログラミングの仕方には全く慣れていなかったので戸惑いましたが、慣れるとすぐにできるようになりました☆それに、日本に比べるとかなり緩いのかなーと思うので日本の保育士さんと比べるとだいぶ楽させてもらっている気がします笑
ちなみにEmergent Curriculumなので、この一週間分のプランニングシートは絶対に前の週に完成させてはいけません。次の週の火曜日、水曜日までのアクティビティをプランニングしておいて、残りは子どもたちのその週の興味のあり方にそってプランニングをしていかないといけないようになっています。
トロントはバンクーバーと違ってこういった決まりがすごく厳しくて、徹底したEmergent Curriculum作りに力を入れています。バンクーバーはそのぶんルールがとってもゆるいのでこんなふうなプログラミングをするところはまれじゃないかなと思います。施設の方針によるといったところでしょうか。そのぶん先生は自由にできるのはバンクーバーの特徴だと思います。
それでは、今日はこのへんで!