[発表]保育士さんの生の声を聞きました!日本とカナダの保育事情の違い!

may

この記事を書いた人 may
2017.11.28

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皆さんこんにちは。カナダで保育士をしているmayです。
先日ホイクペディアでは、

「日本またはカナダの保育士さんへ!
保育の実情を知るために皆さんの声聞かせてください!」

というアンケートを行いました。

多くの保育士さんにご協力いただき、私たちの知り得なかった「生」の声を
たくさん聞くことができました!改めてお礼申し上げます。

さて、というわけで結果をこちらで発表させていただきたいと思います!

お答えいただいた保育士さんたち

日本で働いている、または働いていたという保育士さん59%
カナダで働いている、または働いていたという保育士さん27%
両方で働いている、または働いていたという保育士さん14%

勤務年数は半年から15年と、幅広い経験年数をお持ちの方々にお答えいただきました!
カナダでは学校に行くまたは他国からの免許を書き換えないと保育士免許が取れないため、
皆さん専門学校や大学で免許を取られたようですが、日本の保育士さんの中には
通信や独学で取られた方も27%いらっしゃいました。
カナダは学校に行く分、授業料はかかるし課題なども多くありますが、
資格を取るための試験は無く、実技試験なども無いので卒業できれば資格が取得できます。

保育士として働いていて良い部分、辛い部分

日本またはカナダで保育士として働いたことのある方に、よい部分、辛い部分を聞いてみました。

日本

良い部分

皆さん色々な意見をくださいましたが、良い部分として一番多かったのは、
「子供がかわいい、楽しい」「子供の成長にかかわれる」
ということ。こちらは合わせて全体の20%の方がこのように回答されました。
また、次に多かったのが、「四季に応じた保育」「行事が多い」で合わせて15%
その他のご意見としては、
「育ってきた母国として、文化と連携した保育ができる」7%
「きめ細かな保育ができる」7%
「保護者の方と密に意思疎通ができる」7%
「達成感、団結力がある」7%

ということが皆さん感じてらっしゃることでした。
また、日本ならではの「協調性や礼儀作法が身につく」といったことや
「質の高さ」「会議などでの情報共有が密」「自分の成長のためにもなる」
「全員が同じことをするため、準備する種類が少なくてすむ」

という意見もありました。

辛い部分

辛い部分としては「サービス残業や持ち帰りの仕事が多い」「勤務時間が長い」
「勤務時間が長い」「給料が安い」「休憩時間が十分にとれない」「休暇が取りづらい」
「人手不足」
といった労働環境や待遇面のことをほぼ皆さんおっしゃっており、
57%を占めました。また、「保護者との関係が難しい」「職場の人間関係」という
人間関係のことが13%でした。
その他には「園児に対する保育士の配置数が少ない」「政府の保育士への待遇が悪すぎる」
という日本の保育自体の問題点に関するご意見や、
「日本特有のみんな同じという暗黙の習慣」「集団と個人の保育の工夫の難しさ」
といった日本の体質についてのご意見もありました。

日本の保育園では月案、個別指導案、壁面の飾り、おたよりなどの作成の他、
数ある行事の準備などが大変ということ。
衣装作りや台本、セットづくりなども保育士さんの仕事のようで、
そういった子供と関わる以外の仕事をシフト時間外に
サービス残業または持ち帰りの仕事として行っているそうです。

カナダ

良い部分

良い部分として一番多かったのが、「残業や持ち帰りの仕事がないこと」「有給が取りやすい」
「書類作業が少ない」
という労働環境面の良さで
35%の方が良い部分としてご意見くださいました。
次に多かったのが、「一人の保育士が見る子供の人数が少ない」という比率のことと、
「個性や子供の尊厳を大事にする保育」という教育方針のことで各11%
次に「多国籍」「親御さんが寛容で保育士を専門家として頼りにしてくれている」
というのが各8%でした。あとは日本と共通して
「子供の成長に関われる」「子供がかわいい」といったご意見や、
「英語を使って仕事ができる」「日本の良さを認識できる」といった対日本と比較しての意見も。
あとは「障害者も健常者も一緒に保育できる」というご意見もありました。

辛い部分

辛い部分としてはやはり英語という第二言語での仕事ということで、
「英語でのコミュニケーション」という方が30%でした。
次に「給料が低い」「社会的地位が低い」という意見が26%
あとは「しつけや日課がアバウト」「他国の先生と働くのは日本人同士で働くより難しい」
「日本と海外の保育の方針の違いに対するとまどい」
「保育士同士で連絡を取り合う時間がない」
などという意見もありました。

 

働いている保育園は一言でいうとどのような保育園?

日本

今回アンケートにお答えいただいた方はインターナショナルスクールで
勤務される方も多くいらっしゃいました。
モンテッソーリ教育の園で勤務されている方もいれば、仏教系の保育園で勤務されている方も。
あとは「体育会系」「大規模園」「アットホーム」などという方がいらしたりしました。

カナダ

一方カナダでは「少人数」「のびのびしている」などとあげる方が多くいた他、
「アットホーム」とあげられる方もいました。

あなたの保育士として働いている今の仕事または過去の経験に対する満足度は?

 

日本

非常に満足 6%
まあまあ満足 53%
やや不満がある 9%
不満である 19%
満足でも不満でもない 13%

日本の保育士さんは労働環境が悪いにも関わらず
非常に満足・まあまあ満足が半数以上。不満があるという方は3割弱にとどまりました。
不満のあるという方はやはり給与面や労働時間のことを理由にされている方が多くいらっしゃいましたが
その中でも「勤務状況が杜撰すぎて、大好きな子ども達が嫌いになってしまいそうな位、
余裕がなかった」「事務作業などに時間を取られ過ぎて、
本来重視しないといけない子ども達の製作や
手づくり玩具などに時間を掛けられなかった。」
「子どもと触れ合っているときはやりがいを感じたが、事務作業や研究、行事や会議、
準備などが多過ぎて、疲れた。子どもに注がなければならない熱意が削がれていくくらい、
他の仕事が多過ぎて疲れてしまっていた。」

という意見には心が痛みました。
また、「仕事量もですが、職員のパワハラなどが悩みのタネだった。」というご意見や
「お金には変えられない将来の国を支える命を守っている職業としては軽率に扱われすぎてる。」
という社会的地位の低さに関するご意見も。
満足という方は「保育の深さや配慮の細かさを学ぶことができてよかったし、
対人数がきつかった分、自信がついた。」
「行事の準備、書き物、週末出勤、毎日残業ととても忙しかったですが、
集団保育ならではの子どもたちのまとまり、遊びの発展があり楽しく保育することができた。」

という”辛いけどためになった、楽しかった”という意見の方が多くいらっしゃいました。
また、インターナショナルスクールにお勤めの方は
「インターナショナルスクールなので、主にネイティブの先生が英語を教えることが
メインとされている。なので、保育士としてのスキルに関しては
普通の保育所で働くよりはスキルアップが難しいと思う。」
「カナダのような保育はインターナショナルスクールでも難しいと感じる。」

という意外なご意見も。
他にもたくさんご意見いただきましたが、貴重な現場の声が反映されていました。

カナダ

非常に満足 22%
まあまあ満足 67%
満足でも不満でもない 11%

というわけで非常に満足、まあまあ満足が9割弱という結果でした。
満足している理由としては
「保育士として未経験だったけど、働きはじめて3ヶ月で担任を任せて頂き、
自分のクラスを好きな様にやらせてもらえてるので、大変な事もありますが良い経験をさせて頂いてます。」
「BC州ではレッジョエミリアや自然の中での保育を取り入れている縁が多いことや、
子どもに対して保育士の数が多いので一人ひとりと丁寧に関わる時間が持てるので満足している。」

というご意見がありました。
また、まあまあ満足の方は
「仕事そのものはやりがいがあり、満足していますが待遇が不満なのでまあまあを選びました。」
「時給の高い園で働いているが、時給は多分私立の幼稚園と同じくらい
(持ち帰り仕事はないので労働時間は短いが)なこと、まだまだ保育士の社会的価値が低い」

という、日本と比べるといいけどカナダの他の職種と比べるとというご意見も。
また、日本で保育経験のある方は、
「日本で保育を学んだ私としては、Easy going過ぎることがある。」
「日本とカナダの文化の違いや受けてきた教育の違いなどで分かり合えないこともあると感じた。」
「日本でもカナダと同じような取り組みをしている園も増えているし、
カナダはヨーロッパと比べるとまだまだ改善していかないといけない点も多々あると思うので、
一概にカナダの方がすごい!とは言えない。」

というご意見も。両方で経験のある方だからこそ言える素敵な意見だと思います。

日本とカナダの給与・福利厚生の違いは?

日本の保育士さんは給料が安いという話はよく聞きますが、
では具体的にいくらくらいなのかをアンケートで聞いてみました。

日本

給与[額面]


16万円未満 11%
16万円以上18万円未満 11%
18万円以上20万円未満 15%
20万円以上22万円未満 26%
22万円以上24万円未満 11%
24万円以上26万円未満 11%
26万円以上28万円未満 11%
28万円以上 4%

給与[手取り]

12万円以上14万円未満 7%
14万円以上16万円未満 24%
16万円以上18万円未満 31%
18万円以上20万円未満 21%
20万円以上22万円未満 0%
22万円以上24万円未満 14%
24万円以上 3%

額面では18〜22万円という方が一番多く、手取りにすると14〜18万円と、
非常に少ない印象。都市部の一人暮らしの方はだいぶ生活が厳しくなるのではないでしょうか。
また、保育士として長年働いている方でも(7、8年目など)このくらいの額という方もいらっしゃったので、
他の職種の同年代の方と比べると、やはりだいぶ低い印象です。

カナダ

給与[額面]


1600ドル未満 11%
1600ドル以上1800ドル未満
1800ドル以上2000ドル未満
2000ドル以上2200ドル未満
2200ドル以上2400ドル未満 22%
2400ドル以上2600ドル未満 22%
2600ドル以上2800ドル未満 22%
2800ドル以上 22%

給与[手取り]


1200ドル未満 8%
1200ドル以上1400ドル未満
1400ドル以上1600ドル未満
1600ドル以上1800ドル未満
1800ドル以上2000ドル未満 15%
2000ドル以上2200ドル未満 46%
2200ドル以上2400ドル未満 23%
2400ドル以上 8%

カナダでは額面2200〜2800ドルという方が多く、手取りは2000〜2400ドルという方が多かったです。
日本円にすると、手取りで18〜22万円(1ドル90円換算)というイメージ。
こちらも他の職種と比べるとだいぶ低い印象ですが、生活はできる程度ではあります。

残業または休日に仕事をしている時間

日本

ほとんどなし 16%
週に5時間未満 9%
週に5時間〜10時間未満 16%
週に10時間〜15時間未満 25%
週に15時間〜20時間未満 9%
週に20時間〜25時間未満 8%
週に25時間〜30時間未満 3%
週に30時間〜35時間未満 3%
週に35時間〜40時間未満 0%
週に40時間〜 9%

残業や休日の仕事は週に5〜15時間しているという方が多く、
一日平均2〜3時間は行っている印象でした。
また、週に15時間以上行っている方もたくさんおり、
週に40時間以上という、通常労働時間の倍働いている方も9%いらっしゃいました。

カナダ


ほとんどなし 89%
週に5時間未満 11%
週に5時間〜 0%

カナダでは残業がほとんどないという方は9割近くにのぼりました。
あっても週に5時間未満。週に5時間以上残業がある方は0%でした。

有給休暇

 

日本

10日未満 38%
10日〜15日未満 47%
15日〜20日未満 6%
20日〜25日未満 3%
25日以上 6%

日本では有給は0日〜15日という方が8割以上でした。
厚生労働省の決まりによって、半年以上働いたら10日は出るはずなのにも関わらず、
10日未満という方が4割弱いらっしゃいました。

 

カナダ

vacation(有給休暇)

vacation payとして4%加算されて給料をもらっているので無し 17%
0日 11%
1〜9日 11%
10日〜14日 22%
15日〜19日 17%
20日〜24日 22%

カナダ

sick day(有給病欠)


0日 33%
1〜4日 22%
5〜9日 6%
10〜14日 17%
15〜19日 11%
20日〜 11%

カナダでは有給の中でもいわゆる休暇(バケーション)として使えるものと、
病欠の時に使えるもの(シックデイ)の2種類ある場合があります。
バケーションは会社によっては、「通常の給料に4%上乗せして払うか、有給を規定の分支給する」
というのが法律で定められているため、vacation payで加算されている方も17%いらっしゃいました。
一番多かったのが10〜24日という層。sick dayは無い方もいらっしゃいましたが、
あれば通常の有給休暇にプラスで使えるので、休み自体は多くとれることになります。

有給は実際のところどのくらい使いますか?

 

日本


全く使えない 9%
体調がかなり悪いときにだけ使う 38%
ある程度使える 35%
ほとんど使える 12%
全部使う 3%

一番多かったのが体調がかなり悪い時にだけ使うという方で4割弱でした。
ある程度使えるという方も35%いらっしゃいました。
日本の他の業種でも有給は取りづらい方が多いので、
他業種と比べると同等または取りやすいのかもしれません。

カナダ


全く使えない 11%
体調がかなり悪いときにだけ使う 17%
ある程度使える 6%
ほとんど使える 28%
全部使う 39%

カナダでは全部使うという方が4割弱、ほとんど使える方を合わせると6割弱という結果でした。
substituteという制度が一般的で、保育士が休んだ時は
臨時教員が補完するので休みは取りやすいです。
正規の保育士のバケーションをカバーするためにsubstituteの保育士が
1ヶ月まるまるフルタイムで働くなどということも少なくありません。
資格があればすぐにフレキシブルに働けるのもカナダの保育士の特徴です。

福利厚生

 

日本

交通費 90%の方が受け取っている
国民保険 81%の方が受け取っている
各種祝い金・見舞金(品目) 25%の方が受け取っている
住宅手当 41%の方が受け取っている
扶養手当 40%の方が受け取っている
その他 被服費、役職手当、自己啓発支援費

日本では9割の方が交通費支給、8割の方が国民保険がカバーされているといった結果でした。
また、住宅手当や扶養手当なども出ることがあるとのことで、
手取り給与が低い分、手当で生活がまかなえているのかもしれません。
その他被服費や自己啓発支援費などを受け取っている方もいらっしゃいました。

カナダ


healthcare coverage(国民保険)88%の方が受け取っている
Extended health coverage (国民保険でカバーされない部分の医療保険)63%の方が受け取っている
childcare discount(保育園割引)39%の方が受け取っている
others pension plan(年金)、Employees assistance(雇用補助)、Life insurance(生命保険)

カナダでは交通費の支給は一般的ではありません。
国民保険のカバーは9割弱の方が受けており、医療費はBC州の場合国民保険を払っていれば無料です。
薬代や歯医者などは実費となりますが、Extended health coverageがついていれば、
それもほぼ無料となります。また、保育料は日本と比べて高く、
一人$700〜$1800くらいかかりますが、その保育料が割引になる福利厚生がある方も4割弱いらっしゃいました。
その他は年金制度のある方や、雇用者補助、生命保険など受け取られている方もいらっしゃいました。

先生対子供の人数は法律またはregulationによって定められていますが、実際のところどのくらいの比率?

 

日本


規則で決められている比率より少ない場合がある 25%
規則できめられている比率ぎりぎりの比率 46%
規則で決められている比率より少し多い 18%
規則で決められているよりかなり余裕をもって人員配置がされている 11%

日本では規則で決められている比率より少ない場合があると回答された方が25%いらっしゃいました。
ぎりぎりの人数であるという方が半数近くではありましたが、少し多い、かなり多いなどという方も
いらっしゃったので、園によってかなり人員配置はばらばらなのかもしれません。

カナダ


規則で決められている比率より少ない場合がある 0%
規則できめられている比率ぎりぎりの比率 75%
規則で決められている比率より少し多い 25%
規則で決められているよりかなり余裕をもって人員配置がされている 0%

カナダは規則で決められている比率より少ない場合があるという方はゼロ。
少なくなってしまうと違反になってしまうので、比率はどの園でもかなり気をつけられています。
かなり余裕をもたれているという方もいらっしゃらなかったものの、
ぎりぎりの比率か少し多いという方がほとんどでした。

以上がアンケート結果となりました。
私自身日本での保育士経験がなく、噂や聞いた話でしか日本の保育現場の声は聞いたことがなかったため、
今回貴重な意見が聞けてよかったと思っています。

全体を通しての考察としては、
やはり日本の保育士さんは社会的地位が低く、書類制作や会議なども多いため、
長時間労働が必須でさらに安月給であるといえると思います。
やりがいや楽しさがあってもそのような労働環境であっては
人間らしい生活をしていくのが大変かもしれません。
一方カナダは、労働時間はきっちり決められており、給料も日本に比べると高くなっています。
有給もしっかり使うことができ、結果不満を持っている人はほぼいないという状況でした。

一意見としてあったように、一概に保育士をするなら日本よりカナダの方がいい!とは言えませんが、
特に海外生活に興味のある方、英語を使って仕事がしたいという方にとっては
カナダで保育士はよい選択肢なのではないかなと思います。

というわけで、今回アンケートにご協力してくださった方の中から
3名様にスタバカード20ドル分(または2000円分)をプレゼントすることになっていましたが
厳正な抽選の上、当選された方をこちらの記事でイニシャルのみ発表したいと思います!

A.T.さま
A.T.さま
N.A.さま

偶然にもA.T.さまが別のお名前でお二人当選されました(笑)
ご当選された方にはプレゼントを発送させていただきますので、
今しばらくお待ちいただければと思います。

アンケートにご協力いただいた皆様、この度は本当にありがとうございました!

この記事を書いた人

may

カナダ・バンクーバー近郊にある公立大学Capilano Universityで保育を勉強。日本では広告業界で働いていたので保育関連の知識や経験はゼロでしたが、卒業後無事フルタイムの保育士として現地の保育園に就職しました。移住を目標にカナダへ来たので、次の目標は永住権取得。ビザや永住権に関するトピックにも触れながらカナダの保育についての生の情報をお届けします!


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