ケアギバーとしてカナダの永住権を取得された方にインタビュー!!

Ayaka(管理人)

この記事を書いた人 Ayaka(管理人)
2016.05.27

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みなさんこんにちは。
ディ管理人のAyakaです!
少し前になりますが、ケアギバーとしてカナダの永住権を取得された方にインタビューをさせていただきましたので、その内容を紹介したいと思います。

 
ホイクペディア:本日はよろしくお願いいたします。まずは簡単に自己紹介をお願いいたします。
Emiko:いしのえみこです。1989年に短大を卒業し、保育士として日本で15年働きました。その間にアメリカに語学留学をしたり日本国内外を旅したりなどしていました。最後の3年間は120名定員の認可保育園の立ち上げをしました。5年前にカナダに渡り、昨年永住権を獲得し、現在はケアギバーとして働いております。

Junko:ひろたじゅんこです。私は1995年に短大の保育科を卒業し、その後約15年ほど幼稚園と保育園で仕事をしまして、その間1年間カナダのトロントにワーキングホリデーできていました。その時に「今度は保育という仕事でいつかカナダに戻ってきたい」という夢ができたので、その夢に向かって経験を積み重ねていたところ2010年にケアギバーという制度があることを知り、応募しました。日本にいたときはEmikoさん同様、保育園の立ち上げに参加させていただいたり、ずっと保育に関わってきました。カナダでもリビングケアギバーで永住権を取得させていただき、今もケアギバーとして働かせてもらっています。

 

ホイクペディア:カナダでケアギバーをしたり、移民をしようと思ったきっかけはなんですか?
Junko:先ほどもお話したとおりワーキングホリデーですね。元々旅行が好きで色々な国を旅したんですが、移民の国というカナダで、人とふれあったりするうちに環境なども含め大好きになったんです。「カナダで保育をしたい!」という夢を追い求めて色々調べていたところケアギバーのことを知りました。で、職場の先輩であったEmikoさんを「一緒にどうですか?」と誘っちゃいました。(笑)

Emiko:私も旅が大好きで、海外経験を活かしていつか海外で働いてみたいと思ってたのですが、カナダというのは実は全然考えてなかったんです。でもJunkoさんにカナダのすごくいいところを聞かされるうちにカナダに行ってみたいなと思うようになりました。(笑)最近実は保育園にいらっしゃる保護者の方も海外の方が多くなってきているのですが保護者対応を英語でしたりしている中で、文化の違いなども自分でもっと勉強してみたいというのも感じましたね。実際来てみて、カナダを選んでよかったなとはすごく思います。

 

ホイクペディア:ケアギバーのお仕事はどうやって探されましたか?
Emiko:大きく分けて口コミ、サイト、ポスティングの3つですね。口コミとは同じケアギバーの人の紹介や知り合いのお母さんなどに「誰かケアギバー探している方いらっしゃいませんか?」と紹介してもらう方法です。口コミは信頼性も強いので有効ですね。サイトで探すというのは登録が必要なサイトもいくつかあって、Canadian NannyとNannies on callというサイトに登録していました。カナダ人の方も利用しているサイトなのですが、「自分は保育経験がある」ということを全面に押し出して保育のプロであることをアピールしました。Nannies on callの方がカナダ人の方が多くて給料設定が高めです。ポスティングはキッズカフェ、コミュニティーセンター、スーパーの掲示板などに自分の広告を載せるという方法です。ポスティングからの問合せも割ときました。ポスティングだと自分の働きたいエリアをしぼれるのがメリットですね。

 

ホイクペディア:サイトで探す場合はエリアは選べないんですか?

Junko:選べますよ。ノースバンクーバー、バンクーバーなどと地域が分かれていて選べるのに加え、自宅から半径5km以内などという探し方もできます。

 

ホイクペディア:今はリブインでなくてもよくなったケアギバーのお仕事ですが、そうするとどのくらいの範囲で皆さんお探しになられるのでしょうか?

Junko:だいたい7時半〜8時からお仕事という場合が多いので、それを参考に選ばれるといいと思います。Nannies on callのインタビューで通勤時間はどのくらいまで大丈夫ですかという質問があったのですが、1時間以内と言ったら「あっ結構難しいですね」と言われてしまいました。(笑)皆さん1時間半から2時間くらいは大丈夫と言われるようです。もし9時からのお仕事であれば2時間でもなんとか行けるかなとも思うんですけど、7時半からだと結構大変ですよね。

Emiko:私は子供を公園に連れて行ったりするのにも土地勘があった方がいいかなと思ったので、逆に地域のことをわかっている自宅近くで探すようにしました。

Junko:車があるかどうかとか、バス乗り換えなしで行けるかなどもありますしね。そこは希望に合うところを探せばいいと思います。

 

ホイクペディア:希望などは機関を通した方が叶いやすいですか?

Emiko:そんなこともないです。機関を通しても見つからないこともあります。

Junko:私もサイトには登録していましたが結局ナニーさんの口コミ(紹介)で決まったりしましたね。

 

ホイクペディア:なるほど。口コミは強いんですね。

Emiko&Junko:強いです!やはり信頼度が高いですしね。

Emiko:口コミは事前にそのご家族のことを知ることができたりするのも大きいですね。ご家族との相性は働く上で大きなポイントですし。機関を通じて行くとなるとお仕事が決まってから初めてご家族にお会いするということになるので。

Junko:あとは最近はCraigslistなどで探す方も多いですね。

Emiko:そうですね、CraigslistでNannyの募集広告が出ているのでそれをみて応募したり。現地の方と英語を使って仕事したい方はCraigslistを利用されてたりしますね。

Junko:日本人向けの同じようなサイトもあるので、そこでも探すことができますね。日本語の教育をしてほしいというご家庭もありますし。

Emiko:私たちは最初はその日本語サイトで探しましたね。

 

ホイクペディア:リブインが必須ではないとなると皆さんリブインじゃない方を選ばれたいのでしょうか?

Junko:それぞれですね。私はすごくご家族に大事にしていただいたのでリブインプログラムが終わって永住権も取らせていただいた後もそのおうちのベースメントスイートで今も生活させていただいています。

Emiko:ご家庭によっては子供部屋の隣の一室が私たちケアギバーの部屋ということもあるので、そうなるとずっと住んでいくのも大変かなと思うんですが、私たちは玄関も別のベースメントスイートをいただいていたのでそのまま住まわせていただいたりということができました。

 

ホイクペディア:ベースメントスイートなどを貸していただく場合は、お部屋はお給料に含まれていたりするのでしょうか?

Junko:私たちの時は家賃上限325ドルで食事は提供していただくという規定があったので、家賃としてお支払いするのはMAXでも325ドルまででした。でもご家庭によっては家賃はいらないよというところもあります。

Emiko:私は「食事はどうする?」とご家族に聞かれたんですけど、「自分で用意します」と言ったらご家族が食費分も支給してくださいました。「どれくらい食費あればいいですか?」と聞かれ「このくらいです」と答えた分が支給されたので、家賃はお支払いしていたのですが食費でいくらか戻ってきていましたね。今のバンクーバーの住宅事情を考えたらずいぶんよかったなと。(笑)

Junko:今はシステムが変わっているので、リブアウト(別の場所に住んで通いながらケアギバーをすること)のときは「自分は外に住まなきゃいけないからこのくらいは欲しい」というのを交渉してお給料に上乗せしてもらったりするみたいです。

 

ホイクペディア:なるほど。次はレジュメ(履歴書)について教えていただきたいのですが、ケアギバーとして働く場合のレジュメの書き方について何かアドバイスはありますか?

Emiko:そうですね、基本的に個人のおうちとのやり取りが発生するので、まずは住所や電話番号など個人情報はレジュメにはかかず、Emailアドレスだけを書いておきます。そして面接のあとご家族とお互いのことをわかりあってから連絡先は交換します。危険な目にあったということは聞いたことはないんですけど念のため。(笑)。あとは保育に関係ないことは一切書かず、保育についてのみ書きました。

Junko:おむつ替えができるとか、ミルクをあげることができるとかですね。

Emiko:こんなことまでと思われがちですが、そういった細かい仕事内容は書きましたね。面接の時に「おむつ替えはできますか?」という質問が来たりすることもありました。また、資格の部分にはFirst Aid、CPR(救急法)の資格を取ったということは必ず入れます。

Junko: First Aidはほぼ必須だと思っていいと思います。

Emiko:レジュメ以外にもクリミナルレコード(無犯罪証明書)を持ってきてほしいという場合もあります。また、仕事で送り迎えなど車の運転が必要な場合は運転経歴証明書も持ってきてほしいと言われることもあるみたいです。
 
ホイクペディア:お給料の相場はどのくらいですか?
Junko:ほとんどが時給がまず決められてて働いた分がお給料なんですが、リブアウトの介護のケアギバーさんだと時給で17ドルくらい。保育だとそれより少し低いくらいです。エージェント通してもそれくらいです。
Emiko:あとは自分のスキルとかご家族との交渉次第ですね。
 
ホイクペディア:インタビュー(面接)についてはいかがですか?
Junko:日本人のご家庭でもカナダ人のご家庭でもまずはどのくらいの英語力があるかというのが見られている気がします。英語が完璧にできなくてはいけないということではなく、緊急事態に英語で対応できるかという点ですね。あとはお子さんが熱を出した時に薬を飲ませてね、という指示があったときに例えば処方箋が読めるかとか。日常会話程度できれば大丈夫かと思います。あとは「どのような仕事内容なのか」ということは必ず聞きます。私たちは保育のプロであって家事のプロではないので、「私は子供のお世話を中心としたケアギバーでいたいんですがどういう方を希望されていますか?どのようなケアギバーを求めていらっしゃいますか?」ということをお聞きします。また、命に関わるところですのでお子さんの病歴やアレルギーは必ず聞きます。あとは細かいんですが交通費は出るかどうかと、ご家族の方がどのような仕事をしていらっしゃるかなども聞きますね。ご自宅でお仕事をされているのか会社に行かれるのかというのはかなり重要なポイントです。あとはおまけで今までやってきた保育の現場の写真をお見せしたり、折り紙を持っていって面接中に子供が寄ってきたらちょっと折ってあげるとかすると場を和ませたり自分の信頼度を上げたりすることができます。
 
ホイクペディア:なるほど。写真などお見せできると確かに言葉で話すより伝わりやすいですね。
Junko:そうなんです。ちなみにビザ申請のときの大使館の面接があるんですが、それが独特でした。一番大事なのはこれまた緊急事態の時の対応らしく、救急車を呼べるかというところが見られるので、カナダ人の先生についてもらって私たちも救急車の呼び方や病状の説明の仕方等を練習したり病気に関する英単語を勉強して面接に臨みました。面接でも面接官の方がご自分の首をしめるような素振りをして、「私は何をしてるでしょう?」と聞かれました。私が「物がのどにつまりましたか?」と聞くと「じゃあどうしますか?」と聞かれるので、「様子を見ます、ご両親に連絡します、救急車を呼びます」と答えます。そうすると「どうやって救急車を呼びますか?」と聞かれるので呼び方を説明します。面接を受ける方も緊張していて、何を言われてるかわからなくなってしまったりもすることもあると思うのですが、聞き直しができればOKで、聞き直したあと正しく答えられれば合格できます。

 

ホイクペディア:独特な面接があるんですね。次に、自分に合ったファミリー探しということについても教えていただけますでしょうか。

Emiko:そこは本当に大事なポイントで、ここに成功のカギが眠っているといっても過言ではないくらいです。まずは自分のタイプを知ること。自分はどういう人かとか、得意不得意を知ることです。仕事の時間も長いので、不得意なことをやるより自分の好きなこと、得意なことをやれる方が成功につながります。応募しても面接になかなか進むことができないことも多いため、面接に行った時になんでも「はい、できます」と認めてしまいがちなんですが、自分のできないことや自分の思想に反することは認めないこと。ここで自分をごまかさないことが大事です。面接でお互い確認しあったことは後で訂正するのは難しい。自分がどういうことを求めてて、それが相手と合えばいいだけの話なので、相手の求める人になる必要はないです。お互いの理想が合うのが双方にとって一番大事ですし何と言っても子供のためにもそれが本当に大切ですね。

Junko:自分の得意な年齢というのもありますしね。あとは私たちは今まで保育士をしてたので大勢の子供を引っ張るリーダーだったんです。でもケアギバーのお仕事では子供とじっくり関わりたかったので、MAX2人までと決めていました。

Emiko:安全管理のためにも2本の腕を使って2人まで、と思ったりもしていました。(笑)でも人によっては子供たち同士で遊んでくれるので3人以上希望される方もいましたよ。活発な子供たちと過ごしたいとか室内でしっとりと過ごしたいとか、Special need(障がいのある子供)を希望するとかそういった特徴も募集を出されているご家庭によって様々なのでそこで自分と合うか、何を求めるかで決めていけばいいと思います。例えば「私は乳児を希望します」と書くことは悪いことではなくて、その方が相手の方も最初から判断しやすいですしね。

Junko:「50代以上の女性の方を希望します」というご家庭もありましたよ。おじいちゃんおばあちゃんがいないご家庭で、おばあちゃんのように子供を見てもらいたいという希望があったみたいです。

Emiko:あとは直感的な話になってしまうんですが、面接に行った時に「ここだ!」って思うかどうか。結構わかるんです。そこで働く自分が想像できるかどうかということでしょうね。毎日長い時間を過ごすので雰囲気とかやはり重要ですね。一度大きすぎるお家に行ったことがあったんです。ご家族3人に対し、食洗機が4台もあるようなご家庭で。そのときはやはりちょっと違うかなって思ったり。(笑)

 

ホイクペディア:それはすごいですね。

Emiko:そうなんです。あとは家族の一員になってほしいというご家庭もあったりするんですが、私はどちらかというと家族ではなくチームの一員として子供を一緒に育てていくというか、家族にプラスで専門家として関わっていきたいなと思ってい ました。例えばお祝い事で家族写真を撮る時に一緒にと声をかけていただくこともあったんですが、私は「いや、そこはご家族でどうぞ」とお伝えしました。そうすればカナダ人のご家庭は特にですが私の意見も受け入れてくれるので、その後も良好な関係でいられましたよ。もちろん誕生日パーティーに喜んで出席したりなどということもありますけどね。

 

ホイクペディア:バランスが大事なんですね。

Junko:私は例えば誕生日会などに呼ばれた時「この子の時は行ける」「この子の時はたまたま用事があって行けない」などとなってしまうのが子供に不公平感を抱かせてしまうかなということもあり、子供メインのイベントは全てお断りするようにしています。

Emiko:カナダ人の先生はプライベートでも個人的に子供たちと関わったり、そこまで気にしていないようですが、私たちは日本で保育士という仕事をしてきた癖でそういったことを気にしてしまっていますね。(笑)

 

ホイクペディア:プロフェッショナルですね。(笑)

Junko:そうですね・・。(笑)くじけることもありますけどね。半年とか1年とかお仕事が見つからないこともありますからね。

 

ホイクペディア:そうなんですか。

Junko:そうです、半年はざらですね。1年たつとしょげます。(笑)

Emiko:でもそうやって「もうここでいいかな」と思ったりすると次の週にベストなご家庭が現れたりとかもしますしね。始まってしまうと個人と個人のお付き合いなのでやめにくかったりもしますし。

 

ホイクペディア:なるほど。ケアギバーさんはスケジュール的には8時間勤務なんですか?

Emiko:色々ですよ。私は今10時間勤務が週4日です。

Junko:夏になるとオーバーワークが多かったりするところもありますし、1週間30時間といわれるところもあります。

Emiko:あとは小学生のいるご家庭だと朝の送りの時間帯と帰りのお迎えの時間だけ必要で間はいらないとか。本当に色々です。週5日のところもありますし。ただ全くないということではないですが土日に見てほしいというご家庭は少ないですね。

Junko:でも24時間というところもあったりしました。

Emiko:そうなんです!面接に行った時に週6日24時間と言われ、その瞬間「ごめんなさい」でした。(笑)

Junko:子供と同じ部屋に寝泊まりして、赤ちゃんで夜泣きしたりするんですが夜の母乳の時間にお母さんがおっぱいだけあげにくるとか。他の全てのことはそのケアギバーさんがやるのでお母さん代わりですよね。

Emiko:子供が二人いた場合、上の子にも下の子にもそれぞれケアギバーさんをつけたいとおっしゃったり。私たちは子供たちとご家族の関係をよくするためには何でもしてあげたいと思うのですが、その24時間勤務でお母さん代わりの仕事体系の場合、ご家族の関係はどうなってしまうんだろうと思ってしまいましたね。そこはやはり自分の思想と違うところかなと。ご家族によって色々なご要望がありますし、もちろんそういった考え方もOKなケアギバーさんもいるんですけどね。
 
ホイクペディア:保育士という立場だと「教える」という立場だったと思うのですが、ケアギバーさんも何かを「教える」という立場なのでしょうか。お勉強とかスプーンの持ち方とか・・。

Emiko:そうですね、おうちの方もそういったことを求めてきますね。トイレトレーニングとか。それがケアギバーとナニー(ベビーシッター)の違いなんだと思います。ケアギバーはもっとプロフェッショナルというか。でも私たちが全てやってしまうとお母さんたちができなくなって完全に頼られる立場になってしまう。なのでお母さんたちと一緒になってやるということを心がけています。そうすれば家族の関係もよくなりますし。「じゃあお任せします!」と言われてしまうのは家族にとってもよくないので。(笑)でもそこがチームの一員として関わるということで大事にしている部分ですね。保育園自体、勉強を教えるという時間をとるわけではなく、遊びながら数を覚えたりとか食育が入ってきたりいろんなことをするので、ケアギバーも同様に今日はこれを取り入れて、明日はこれで・・ということを考えています。気をつけないといけないことは文化の違いですね。カナダのご家庭と日本では文化が違うので、例えばスプーンの持ち方にしても、日本はお箸に移行するので下手持ちができないといけないんですけど、こちらはナイフとフォークになるので、果たして下手持ちは必要なのかとか。日本食も浸透しているので、お箸を使えるようになると嬉しいというご家庭もあるんですけど。マナーもそうなんですが、例えば日本だと全員の食べ物が揃うまで待ったりとかしますがカナダでは大人でもそういうことはしないじゃないですか。それを教えるかどうかとか。そういったわからないことはご家族に聞いて、子供たちを混乱させないように心がけます。

Junko:そうですね、お洋服のたたみ方とか。

Emiko:習い事先などでも、例えばそういった場所に行って靴を脱がなければ行けない時、カナダだとみんな脱ぎっぱなしで気にせず置いてあるんです。でも私たちが見てる子供たちには靴を脱いだらちゃんと揃えておくんだよと教えたりもしています。私はそういったことも子供たちが苦しくない程度に教えて上げたいなと。

 

ホイクペディア:柔軟になる必要があるんですね。

Junko:そうですね。

Emiko:でも日本にいる時より私はゆるくなったと思います。(笑)日本では「一歳児でもうやってたよね」ということもこっちではまだまだだったり。

Junko:2〜3年ずらしてやってる・・かな。

 

ホイクペディア:逆にカナダの方が日本よりいいとか進んでいるということはありますか?

Emiko:そうですね、自分の意思表示ができるかですかね。

Junko:「僕はこうだからこうやりたい」という自己主張が確かにできますね。

 

ホイクペディア:ご家族にはいつもどうやって合わせていますか?

Junko:最初のご家族との面接の時の擦り合わせがやはり重要になってきますね。どれだけ自分の主張を素直に言えるか。基本はそのおうちのルールに合わせることがベースですがお互い求めているものをすりあわせておけば、あとは何も無理することはなくてお互いが自分らしくいれればいいと思います。お母様と信頼関係を築くのも重要です。子供との相性はもちろんですが次に深く関わるお母様とコミュニケーションを密にとること。何でも聞くし何でも教えてもらいます。

Emiko:ちなみに聞きたいことがあってメールなどをするときはお母さんだけではなく必ず両親宛に聞きます。私はですがお母さんの名前を最初に書いて、でもその他のご家族にも聞いていますという姿勢を崩さないようにしています。

 

ホイクペディア:ということはお父様も子育てには積極的に参加されるんですか?

Emiko:そうですね、今私が行っているおうちは保育のお話はお母様と、お休みとかお仕事の話はお父様とという傾向にあります。お仕事の話をお母様とお父様に一緒にメールしてもお母様には「夫に聞いて」と言われたりしますが、それでも両方宛に送ります。私とお父さんしか知らないこと、私とお母さんしか知らないことがでないようにみんなで共有することを大事にしています。

 

ホイクペディア:ご家族の求めるものということについて何か他にありますか?

Junko:安心して任せられるか、子育てに関する価値観が同じか、ですかね。最近よく言われるのが、楽しいけど子供をきちんと叱れる人、です。子供のいいなりになったり、ただただ優しいケアギバーさんではなくて、いけないことはいけないときちんと叱れる人ですね。

Emiko:広告にはFunだけどFirm、(楽しいだけでなくてきちんとした人)とよく書いてあったりします。

Junko:あとは短い時間だけでいいなら楽しい人、長期的な人であればきちんとした人、というご家庭もありましたね。

 

ホイクペディア:保育士としての経験をどう活かしているかをお聞きしてもよろしいでしょうか?

Emiko:やはり経験があるというのは大きくて、何かを説明したりする時に専門家の意見としてすごくよく聞いてくれるんですね。逆に「こういう時はどうしたらいいの?」とアドバイスを求めてくれたりとか。私たちの経験をすごく尊敬してくれます。なので対等になれますよね。ケアギバーさんのイメージって人それぞれあると思うんですけど、割と苦労する人はするのかなというイメージがあったんですが楽しくやれるかどうかは家族に頼りにされているかどうかということですかね。あとは健康管理と安全管理の面で経験はすごく役立っているなと思いました。初めて行った場所で「あそことあそことあそこが危険」って分かるので、安全なように配置し直すとか、公園であれば自分がどこに立っていれば子供たちがどこにいても目が届くとか。あとは何にもやらせず安全にしておけばいいかというのはまた今度子供の成長にはよくないので年齢にあった体の動きとかができるように例えば赤ちゃんたちでも階段を四つん這いで昇るというのも体の発達をすごく促しているんですよね。そこを抱っこして上がるのではなく遊びながら体の発達も促せているのはやはり自分たちにそういった知識があるからだなあと思います。健康管理についてはちょっとした子供の異変にすぐ気づくことができるのでご家族に感謝されることが多いです。ちょっと今日食欲がないみたいですとか便の状態がいつもと違いますということを伝えるんですが、そうするとだいたい次の日に具合が悪くなったりするので、ひどくなる前に早めの対応ができますね。そうするとご家族も注意して様子みていたりしてくれます。

 

ホイクペディア:経験のなせる技ですね。

Junko:理由はわからないけどちょっといつもと違うなっていうのがあるんですよね。(笑)

Emiko:あとは離乳食などの食育や年齢にあわせたトイレトレーニングなどがスムーズにできることですね。

Junko:あとはシーズンや年齢に合わせた絵本のアドバイスというのもできたりとか。

 

ホイクペディア:カナダの絵本についてはどのように勉強されたんですか?

Junko:私は元々絵本が大好きで、日本でも絵本を図書館が開けるくらい持っていました。こっちにきても図書館のストーリータイムなどに行っていました。この曜日のこの時間は赤ちゃん向け、この時間は幼児向けとか曜日や時間によって違うので、まんべんなく行くようにしていました。そうするとこの本はこの年齢向けなんだというのがわかったりもしますね。あとは図書館のスタッフに「このくらいの年齢の子で飛行機とか車が好きなんだけどどういう絵本がいいですか」と聞いたりとか。以前に私がお世話していた子供たちも絵本が大好きだったので、子供たちに逆に教えてもらったりとかもありましたね。英語の絵本だと読み回しがすごく難しいこともあるんですけど、逆に子供が教えてくれます。本当に子供ってすごいなと。
Emiko:歌とかもそうで、私たちが日本語の歌を歌ってもすぐ覚えちゃったりとか。ご両親は私たちの発音などは気にされていないようなんですが、でも自分たちができないところを無理して英語でやるよりは日本語を時に楽しんでしまったりとか。

Junko:保育園や幼稚園にお迎えにいく時に少しサークルタイムとかを見学させてもらったりすると、「あ、こういう手遊びやっているんだ」とか「こういう本があるんだな」とか勉強できるのでそういうところからカナダの本や歌を学んでいます。

Emiko:あとは保育士としての経験を活かしているところとしてはけがのことに関しては叩き込まれてきたのでどんな小さな擦り傷などであっても必ず報告をしているところですね。ご家族の方には驚かれるくらいささいな傷だったりもするんですが、逆にそれを報告することで信頼度が上がるのがすごくわかります。日時や状態、どういう処置をしたなどをしっかり記録して、次の日は「その後どうでしたか?」と聞いたりとか。そうするとたいていご家族は「大丈夫大丈夫」となるんですけど、それは親御さんやお医者さんが決めることなので絶対自分では判断せずに報告します。それは日本で保育士をやってきた人間として教え込まれた文化なのかもしれないですが。(笑)

 

ホイクペディア:日本の方が厳しそうですね。(笑)

Emiko:日本の方が厳しいですね。特に公立の保育園で勤めてたりしたので余計厳しかったのもあります。あとは記録ぐせが抜けないので、ノートを一冊用意して、何時に何をしたというのを記録しています。ご家族がいつでも居なかったときの様子を把握できるようにしています。それも信頼関係につながりますしね。

Junko:私たちは特に英語が100%できるわけではないので、ノートに日記帳のようにつけておくと多少単語を間違えてても口頭で説明する時に書面と両方で見てもらえるので、いいですよね。

Emiko:仕事が終わるとすぐ帰ってきてしまってあまり話す時間もなかったりするんですが、書いて渡しておけば、今日こんなことがあったんだな、ということがわかるので私たちの説明が上手じゃなくても楽しんだんだなということが伝えられますしね。記録をとるというのは驚かれることも多いですけど。(笑)

 

ホイクペディア:そうですね、こちらの保育園ではそういうこともあまりないですもんね。

Emiko:なのでそこのお母さんが職場に持っていって「見て!うちのケアギバーさんこんなことしてくれるの」と見せて、「それいいね!」と同僚の方に言ってもらえたりだとか、そういうこともあるみたいです。

 

ホイクペディア:それはじゃあ日本の保育士の経験がもたらすいい効果ですね。(笑)

Emiko:面白いって言われたり。(笑)

Junko:そうなんです、あとは子供の日記代わりにもなりますね。

Emiko:あとは他のおうちに言った時に、生後何ヶ月くらいで何をしていたというのが見返せるので、その子それぞれではもちろんあるんですが参考にはなります。

Junko:これも英語が100%話せない私たちの技という感じですけどね。(笑)

 

ホイクペディア:なるほど。では次にケアギバーをしていて困ったこと等あればお聞かせ願えますか?

Junko:幸いなことに私もEmikoさんも本当にいいご家庭に恵まれたので、ほとんどないんですが、強いて言うなら自分たちが体調を崩した時に代わりに子供たちを見てくれる人がいないんですよね。どんなに熱があっても解熱剤飲んで行ったりとか。もちろんおうちの方には「How are you?」って言われた時に「今日実は熱があって」などとも言えるんですけどね。そこではすぐにはお休みがとれないので。

Emiko:お休みがとれないことはないと思うんですけどね。でもやはりそこで迷惑はかけられないので。

 

ホイクペディア:でもそういった時にどなたか代わりの方はいらっしゃるんですか?

Junko:いや、もう家庭の方がお休みされるんだと思います。あとはおじいちゃんおばあちゃんにヘルプを求めたりとか。ご近所同士が仲いいと、協力しあってということもあるみたいですけどね。

Emiko:私一度、寝ててもいいから家にいてと言われたことがあります。(笑)やはり一人では子供を置いておけないので、誰かがいないとということで、横になってました。(笑)そうなるとつらいのでそうならないように・・。

Junko:あともう一つあって、例えばお父さんが「今日僕午後半休とったから」とか「今日家で仕事できることになったから」とか言って急に家にいることになった場合とか、またはご家族の方が具合が悪くなってお仕事を休まれている時とか、おじいちゃんおばあちゃんが今日突然遊びにくることになったからという時ですね。もちろん子供たちの状況が変わりますよね。そうなると正直こちらとしてはとっても大変です。いつものリズムとは違うし、ものすごく疲れます。(笑)具合が悪いお父さんを家から出て行ってくださいというわけにはもちろんいかないので(笑)、その日は一日大変だったりしますね。

Emiko:私は実は面接の時にご家庭の方に何かここはということはありますかという質問をうけたので、例えばどんなことですか?と聞いたら、忙しくしていたいという人もいればあまり忙しくしたくないという人もいるし、終わった後は子供の様子をたくさん話したいという人もいればすぐ帰りたいという人もいるんだけどあなたはどういう風にしたいですか?と聞かれました。その時にこの家族との関係についてをお伝えしました。やはりご家族が一緒にいる時は子供にとっては家族の時間と思っていると思うので、子供たちを混乱させないためにもご家族がいる時に私がここで仕事をするというのはあまり気持ちよくはないですとお伝えしました。そうすると自分の意思表示はしているので、向こうもそれをふまえてくれます。もちろんそれでも家にいるときもあるんですけどね。

Junko:やはり子供にとってはお父さんお母さんが一番大好きで、その両親が目の前にいる状況で私がいると、どっちの指示を聞けばいいかとか混乱すると思うんですね。ただ私の前の雇用主さんは、「例え私たち(両親)が家にいてもJunkoが家にいる時はJunkoがボスだよ」と子供たちに言い聞かせていました。例えば私がいる時はいつもそんなことしないのにお父さんお母さんがいるからと思って子供が勝手に冷蔵庫あけてジュースを飲もうとしたことがあったんですね、その時にお母さんがそれを見て、「Junkoはいいっていったの?」って言ってくれるんです。そしたら子供が私に聞いてきて、いいよといったら飲む。でも今はやめとこうね、お昼ご飯終わったらにしようねというと、ちょっとすねるんですけど(笑)、納得はしてくれて。

Emiko:そこでもご両親がいる前で自分が子供に振り回されていないかを見せるいいチャンスではあります。(笑)ダメなことはダメよと言っておくと、さっき出てきた“FunだけどFirmな人”ということにつながりますね。
Junko:もちろんそういう家庭だけではないのでご家庭によりますけどね。

 

ホイクペディア:ケアギバーさんはやはり過去に経験のある人が好まれるんですか?

Emiko:そんなこともないと思いますよ。ご両親も初めてとかですと一から作り上げていけますし。何人もいらっしゃると比較されたりはあるかもしれないですね。私は「自分は自分」なのであまり気にしないですけどね。

 

ホイクペディア:その他何かあれば一言いただけますか?

Junko:ケアギバーって、孤独職といえば孤独職なんですね。子供とケアギバーだけ、そして家族という小さいグループの中なので、孤独にならないようにケアギバーはケアギバーの友達を作る。これがポイントですね。もちろん子供にとっても子供同士で触れ合うことによって学ぶことも多くなると思いますし、家族と家族がそこからつながってコミュニティになっていくので本当に孤独にならないこと。ケアギバーで友達になれなくても学校の先生と仲良くなるとか話しかけてくれるお母さんと仲良くなるとか。とにかく一人でなくて誰かと一緒になることが大事ですね。

Emiko:私たちも正直5年前にカナダに来た時はそういったプログラムで来たものの、「ケアギバーって何?」という状態だったんです。やってみて自分たちが思ったのは「フリーランスの保育士」だなと感じました。専門性が求められますし、やり方も自分の好きなように組める分今までの経験が全て活かせてますね。今までは保育園という大きな集団にいたので、お出かけのときも誰かが何か見つけて立ち止まろうとしてもとにかく現地に着かなければいけなかったんですが、今は少人数なのでその子が止まりたいといえば止まれるし、逆にそこで何かをずっと見ていたり遊んだりできるんですよね。それが本当に自分にとっては幸せですね。あとは今までは保育園で健康でお昼の一番いい時間をお預かりするだけだったのでおうちではどのようにしているのかが今ひとつわからなかったんですね。病気の時は一言休んでください、ですし。病気の時はどうしているんだろうとか、お家の中の保育を知りたかったのでそういう意味でもいろんなことがわかったし、保育園では今まで私たちは保護者の方に割と無理なことを言っていたなと思ったりしました。自分が見ている子が病気になっているのを見たら、もう自分がどうにかなってしまったかのようにつらいんですけど、そんな中保護者の方は仕方なく仕事のために保育園に泣く泣く連れてきたんだなというところが自分でもわかったりとか。

Junko:お母さんたちに少し優しくなれるようになったかなって。(笑)

Emiko:なりました!(笑)

Junko:私レゴが大好きで、子供と1対1でずっと一時間レゴをこうしてこうして、ってできることがどんなに幸せかと思ったり。

Emiko:保育園ではできないですからね。自分にとってもゆとりができたというか。カナダの国の雰囲気もあると思うんですけど。そうするとプライベートの時間も十分に楽しめるので人間らしい豊かな生活ができているなと思います。自分の選択は本当にあっぱれだったなと。私たちは本当に恵まれていて成功させてもらった例かなとは思うんですけど。

Junko:一見ケアギバーって何?家政婦さん?て思われがちなんですけど、そんなことはなくて、ラッキーでした。

Emiko:私今まで料理に自信がなかったんですけど、おうちでやってもいいというからやってみたら結構レパートリーが増えたりして(笑)。得たものもありました。私たちは子供のためにというブレない芯があるのでいいことばかりじゃなくてつらい時期もありましたし多少トラブルなどがあっても、でも子供と家族のためにという思いがあるのでやってこれたかな。これからなりたいという方も経験あるないに関わらず子供のためにという気持ちは絶対ご両親には通じると思うし、下手に経験があって気持ちがないよりは気持ちがある人の方が求められると思いますしそういう方たちが楽しく働けるお手伝いができたらいいなと思いますけどね。
Junko:学校を卒業した方たちが保育士経験なくても子供たちと仕事をしているのを見て、それで子供たちも幸せそうで。なので経験があるないは気にしなくてもいいと思います。
 
Emikoさん、Junkoさん、たくさんお話を聞かせていただきありがとうございました!
ケアギバープログラムは永住権申請に確実なプログラムと言えますが、狭き門になってきている印象もあります。
保育士・ケアギバーのどちらがご自身の働き方や永住権申請のためになるのか、見極めが大切ですね!
ケアギバーに興味のある方、お仕事の探し方のアドバイスをご希望な方はお気軽にご相談ください。
 

この記事を書いた人

Ayaka(管理人)

ホイクペディア管理人のAyakaです。保育ボランティアをしている皆さんのお手伝いをさせて頂いています。カナダ保育に関するご相談はお問い合わせフォームからお気軽にくださいね!


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